日本学術会議の元会長の大西東大名誉教授などは、「学術会議は学問の自由を侵害していない」と強弁するが、学問の自由を侵害された当事者のこの様な声は殆ど取り上げられない。
朝のテレビワイドショーでも決して報じないだろうし、野党の国会質問でも触れないだろう。
世間離れした学者の巣窟が学術会議であり、彼らの主張は、サンフランシスコ講和条約締結前に「全面講和」を主張した南原繁東大総長に浴びせた吉田茂首相の「曲学阿世の徒」そのものである。
現実に目を閉ざす学者の理想論で目まぐるしく変化する国際安全保障環境に対応できるとは思えない。
日本学術会議が共産党に巣窟であることは、日弁連や「オール沖縄」が「任命拒否」に反対している事実が何よりの証拠。
今日の沖縄タイムス社会面の関連見出し。
任命拒否「重大な問題」
学術会議問題 沖縄弁護士会抗議声明
オール沖縄会議「違憲・違法だ」
「学問の自由、侵害は学術会議」北大・奈良林名誉教授 声明…錦の御旗に
配信
北海道大学の奈良林直(ただし)名誉教授が産経新聞のインタビューに応じ、平成28~30年度の防衛省の安全保障技術研究推進制度に採択された同大の研究に関し、北大が30年3月に防衛省からの資金提供を辞退した経緯を説明した。日本学術会議が29年3月に出した「軍事的安全保障研究に関する声明」が辞退に影響したとし、「学問の自由を侵しているのは学術会議の方だ」と強調した。 【イラストでみる】日本学術会議の構図
奈良林氏によると、採択されたのは船底を微細な泡で覆うことで水中の摩擦抵抗を減らす同僚の教授の研究で、実現すれば自衛隊の護衛艦や潜水艦の燃費向上と高速化が期待できる。
この技術は民間船にも応用できるデュアルユース(軍民両用)のため、奈良林氏は「民間船の燃費が向上すれば、二酸化炭素の排出量が減る。地球温暖化対策が叫ばれる時代の中で、優先すべき研究テーマだ」と語った。
北大は1年の期間を残し防衛省に辞退を申し入れたが、奈良林氏は学術会議の声明に伴い研究継続への圧力があったと指摘する。
同氏によると、28年9月に設立された軍事研究に反対する団体や学者らでつくる「軍学共同反対連絡会」は北大総長に対する面会要求や公開質問状の送付を繰り返した。同連絡会のホームページには「(北大が)私たちの運動と世論、学術会議声明を無視し得なくなったからで、画期的だ」との記載もある。
北大では推進制度への応募を模索した別の研究もあったが、こうした経緯を踏まえて応募は見送られたといい、奈良林氏は「学術会議の声明が錦の御旗になってしまった」と話した。