北海道警による市民の強制排除を違法と断じた札幌地裁判決が、全国ニュースになっている。原告の桃井希生(きお)さん(26)は勝訴を喜びつつ、「沖縄ではこういう暴力が日常的に起きている」と話す

▼身をもって知っている。辺野古新基地建設に反対する座り込みに参加し、強制排除された。その後2019年7月、札幌市の街頭で演説する安倍晋三首相(当時)に「増税反対」と声を上げ、また警官に押しのけられた

▼法的根拠を示さない警官に自由を奪われる。沖縄の抗議行動の現場でも繰り返されてきたから、その理不尽さ、屈辱感はとても遠くの出来事とは思えない

▼もう一人の原告、大杉雅栄さん(34)は訴訟を「安倍的なもの」との対峙(たいじ)だったと考える。「筋の通らないことを持ち出して、質問や批判に答えないまま実力で押し通す態度。それにノーを言う判決で、胸のすく思いだ」と語る

▼判決は政治に対する主権者の異議申し立てを表現の自由と認め、警察による侵害を批判した。警察は沖縄を含め、全国の現場で姿勢を改めるべきだ

▼かつて翁長雄志前知事は、東村高江での県警警備の違法性を認めた判決を受け入れ、控訴しなかった。道警訴訟の被告は排除の現場で安倍氏と演説した鈴木直道北海道知事。民主主義体制下、主権者に選ばれた為政者として、判断が問われる。(阿部岳

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> かつて翁長雄志前知事は、東村高江での県警警備の違法性を認めた判決を受け入れ、控訴しなかった。道警訴訟の被告は排除の現場で安倍氏と演説した鈴木直道北海道知事。

>民主主義体制下、主権者に選ばれた為政者として、判断が問われる

北海道警訴訟と沖縄県警訴訟は、警察警備と言う点では同じだが、それぞれ事情が異なり似て非なるもの。

道警訴訟の原告は、安倍首相の演説に対する妨害「ヤジ」。

一方の沖縄県警の警備は「ヤジ」なんて生易しいものではない。「暴力・傷害・器物破損」などの凶暴犯に対する警備だ。

翁長前知事が控訴しなかったのは沖縄の反基地抗議団体の異常な暴力性を知っており、控訴しても却下されるのを知っていたからだ。

※【おまけ】参照

阿部岳記者は両訴訟を同列に扱っているが、一言言っておきたい。

ミソもクソも一緒にする噴飯ものである。

 

【おまけ】

 

■山城博治ー逮捕・起訴され有罪確定

山城博治は、2016年10月20日、沖縄防衛局職員にけがを負わせた疑いで、公務執行妨害と傷害の容疑で再逮捕された。

2018年3月14日、那覇地裁(柴田寿宏裁判長)から懲役2年、執行猶予3年の有罪判決を言い渡された。柴田裁判長は「工事に反対、抗議するという表現活動の面もあるが、実力行使をしており表現の自由の範囲を逸脱している」と述べた。

2018年12月19日、懲役2年、執行猶予3年とした福岡高裁那覇支部判決を不服として最高裁に上告した。
2019年4月22日、最高裁は上告を棄却し、有罪が確定した。

2017年、『琉球新報、沖縄タイムスを正す県民・国民の会』代表運営委員の我那覇真子は、国連人権理での山城スピーチに対抗し、山城について「被害者のふりをした加害者」「人権と表現の自由を脅かしている張本人」などと主張、我那覇真子が「国際キャリア支援協会」という団体枠で国連人権理に登壇し、「沖縄に人権侵害はない」と主張した

 

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