ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

アイデンティティー

2008-04-19 18:21:25 | 時事(海外)
結婚記念日の夜、中国、浙江省に住む張さんは、
結婚したばかりの夫が、バラの花束を送ってくれる
ことを期待していた。

しかし夫がバラを用意していないと知って大激怒。
一緒に行ったレストランで「なんてロマンのない男」とののしった。
その言葉にカチンときた夫「そんなにバラが欲しいならやるよ!」
と言い残し、レストランを出て行った。

数分後に現金6万元(約90万円)を携えて戻ってくるなり、
張さんに「100元札を折り紙にして作ったバラを全てプレゼントする」
と言い出した。

確かにバラが欲しいと言っていた張さんだが、現金がもらえると
知って大興奮。結局、3時間以上かけて6万元全てを使いバラを作った。

ロマンはないが金はある。そんな夫も悪くない、というのが
現在の中国である。

中国人が金持ちになると、このように品のない使い方をするのである。
(全ての中国人ではないだろうが…)
これからはこんな中国人がどんどん増えるのかもしれないと思うと、
末恐ろしい気がする。

前回タイに行った時、とあるカーペット屋さんに入った時のこと、
出てきた、ターバンを巻いたインド人かパキスタン人のオーナーらしき
人が「アーユー、チャイニーズ?」と一言。
「ノー」と答えると、すぐさまずこずこと肩を落としたように、
引き下がって行くではないか…。

思うにそれは、この店で買い物をする人の多くが、中国人だからではないのか、
中国人だったら買ってくれるのかもしれない、という淡い期待があのような
行動に出たのではないか、と言う気がして仕方なかった。
単なる勝手な思い込みかもしれないが…

数年前までなら、間違いなくこれが、「アーユー、ジャパ二―ズ」だったはずだ。

しかしもう、そんな時代なのである。

個人的には、この方が付きまとわれないで済むし、ゆっくり見られるので
良いという思いもある。しかし、日本経済が絶頂期の80年代後半から
アジア往来を繰り返している身からすると、このようにいざアジアにおける
日本の地位転落を目の当たりにすると、正直、寂しく感じる。

特に愛国心も無く、アイデンティティーさえ希薄な私でも、こんな時に
やっぱり日本人だったのだと強く感じる。

しばらくの間は、海外だけでなく国内においても中国人の羽振りの良さを
見るにつけ、そんなふうに思うのかもしれない。



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