ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

姜尚中(カンサンジュン)

2010-02-21 14:02:10 | 
タイ在住8年となる知人と食事中に本の話しになった。
突然、彼が「何か本持ってますか?良かったら交換しませんか?」と言う
ことで、交換した本がこれである。

姜尚中著(カンサンジュン)「在日」である。

彼の本職は東京大学の教授であるが、近年テレビのコメンテーターとしても
度々登場している。常に冷静沈着でボソボソと物事を的確に話す姿が印象的
である。内容は自伝であり、在日として生まれた苦悩や差別、両親への想い
などが綴られていた。

彼はいわゆる在日2世にあたる。幼い頃は貧しく、母親は文盲であった。その
ような環境とコンプレックスが彼を勉学に向かわせ、今の地位を築いたと言え
る。近年こそ韓流ブームもあり、韓国人に対するイメージは以前と比べると
格段に変わったが、彼がまだ青年だった頃は日本人による差別意識も酷く
存在した。しかし、彼はある時から日本名を捨て、本名である姜尚中で生きて
いく決意をする…。

おそらく多くの在日の方々が、少なからず彼と同じような苦悩を抱えて育った
に違いない。やや重たい内容だが、何となく引き込まれ、気がつくと深夜の
帰国便の中で最後まで一気に読んでしまっていた。

たまには、人と本を交換するのも良いかもしれない…。












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