私は小さい頃から、床屋が嫌いである。
もともと、じっとしているのが嫌いな性分で、動かずに数十分座っているのが
大変苦痛に感じるのである。
日本の床屋や美容院は、ことのほか丁寧で、お店によっては30分以上も
かけて馬鹿丁寧にやってくれる。本来ならありがたいはずであるが、嫌いな人に
とっては、苦痛以外のなにものでもない。
しかし海外では、思いのほか短時間で髪を切って貰えるのである。
とは言っても、当然のことながら、欧米のちゃんとした美容院の話ではない。
あくまでも、途上国の日本円にして数百円で切ってくれる所での話である。
これまで海外では、カナダ、エルサルバドル、ボリビア、ブラジル、
ニュージーランド、ハンガリー、イラン、ブータン、マダガスカル
などで散髪をしてもらった。
このうち、言葉が全く通じずにトライしたのが、ハンガリー、イラン、
マダガスカルだった。しかし意外にも、まぁ無難に仕上がった。
やはりその道のプロなのだろう。なんとかなるものである。
しかし、ある程度言葉が通じても、悲惨な結果に終わったこともあった。
インドから少し入った、ブータン領で切ってもらった時のことだ。
青空床屋ではなかったが、小さな手鏡しかなく、切っている経過を
確認することができない為、終わってから初めて仕上がりを見ることになる。
私の場合、宿の近くだった為、部屋に帰ってから初めて
自分の髪型を確認し、呆然としてしまった。
そこには、サザエさんのワカメちゃんカットの自分が写っていた。
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