”渾身”
マスコミでまったく宣伝しておらず、地方のプロダクションが製作している映画のため、観客はとても少なかったです。
でも、隠岐の島の伝統行事である古典相撲をとおして、人の営みを静かに描き、そして最後のクライマックスに。
ベテラン俳優でわきをかため、若手実力俳優がいききと、演じていて、邦画の魅力が綺麗な隠岐の島の自然を背景に描かれています。
それにしても、最近の映画、テレビ局・出版社のかかわっている作品が、多く、大した内容でないくせに、やたらとテレビ、マスコミで”宣伝”=”洗脳”が行われています。最近のヘタクソで愛想もないのにやたらとテレビ、CMに出ている女の子を強引に使うために視聴率が目も当てられないような数字が出ています。
それは音楽で顕著。へたくそな、一人ではどうしようもない、そのために”群れをなしている”女の子の集団(とはいえ、海外からみると、ポルノ的表現をしている)がもてはやされるのも、マスコミの宣伝による洗脳か?
このことを新進気鋭の哲学者である適菜収氏の”日本をダメにしたB層の研究”(講談社)に詳しく著されています。
この本によると、日本人の洗脳化=思考停止は小泉首相が最初に使用、その後、経済活動に活用されて”価値のないものに価値をつけて”金儲けに使われている、その結果、本物が陥れられてしまう、とのこと。
この著作、少し?と思う内容もありますが、おもしろい本です。
パンフレットの最後に、製作会社の映画にかける思いが書かれています。今後も良い映画ができることを期待したいです。
宣伝されていない、でも、よい映画に出会うと、何か、宝物を発見したような、そんな気持ちになります。
”渾身”はそんな映画でした。