確かに分かり辛い。部分部分で観ちゃうと???の連続だ。
それでもあんまり細部にこだわらず、最後まで観通せば何となく納得しちゃうお話だった。
起承転結の無い難解な’70年代のヨーロッパ映画を沢山観てきたわたくしにとって、細部の疑問点なぞ大した問題ではなく、TENETのシンプルな作りは特定の宗教観や人種・風俗・歴史・環境などのナショナリズム描写がないだけに感覚としては分かりやすかった。
どーしてあのお金持ちのオジサンは悪い事しようとしているのか、それがオジサンにとってどんな利があるんだろうとか、相棒の戦士は何で主人公の相棒になったんだろうとか、分からないことだらけなんだけどその疑問が解けたところでこの作品が深くなるかな?悪いオジサンの奥さんでっかいなぁー。あんなにでっかいと並んで歩くのも大変そうだな。とか、そっちの方に気がとられちゃったまま2時間半が経っちゃった。
作品規模は雲泥の差があるので叱られちゃうかもしれないけど、並行世界における時間の逆行をテーマにした作品ならこの前観た小松菜奈ちゃん主演「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」の方が分かりやすくて感動的だった。(あぁ、ノーラン教の人に怒られるぅ)
「インターステラー」「ダンケルク」と続けてわたくし好みの作品を連打してくれたので、やっぱり期待し過ぎたのかもだけど、今回の作品はそれほど感心できなかった。ノーラン監督作品じゃなきゃ絶対観なかったしな。どうせなら兵隊が後ろ向きに走るようなへんてこな戦闘シーンじゃなくて、もし第三次世界大戦が起こったならこんな戦争になっちゃうという迫力ある場面満載の映画が観たかった。