『冬物語』と題される作品は、小説や漫画や音楽やビールなどいろいろありますね。
凍てつく冬だからこそ、感じられるぬくもりを想像してしまいます。
厳冬の長野の湖で、ワカサギを釣るおばあちゃんと医者の交流を描く表題作が秀逸でした。
最愛の人の死が人々の救いや転機になる瞬間をさりげなく描いています。
こういうのは、何度も人の死を見つめてきた末期医療の医師だから書けた部分だと思いました。
その他11編の短編も、重く暗いですが、その底に暖かさを感じられるのが、冬の物語として楽しめます。
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