流転の海 第7部です。
主人公の松坂熊吾は、復活をかけ新しい事業に乗り出します。うまく発展していったにもかかわらず、またも社員の裏切りで資金繰りが苦しくなってしまいます。若いころの暴力がのちまでたたっているような展開です。
ヒロインの房江は、城崎のある女性と意気投合し、そこに安らぎを見出します。
それが、今後の展開にどう連なっていくのか楽しみでもあります。
様々な思惑で、いろいろな人が複雑に絡んでくるので、今後、どうなっていくのか気になるところです。
この小説の膨大な数の登場人物のまとめ表が巻末にあったりして、親切設計になています。
ちょい役の登場人物にも、その背景にあるそれぞれの人生が垣間見られるような記述があるところも魅力です。
さあ、あと残すところも8部と9部。
この部が昭和35年くらい、8部が昭和38年から始まるらしいので、やっと自分が誕生した年になります。
戦後復興大河小説の感もでてきました。