むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『人はどのように鉄を作ってきたか』永田和宏(ブルーバックス)

2023年04月29日 | 読書
アニメ『鬼滅の刃』の刀鍛治編をより楽しもうと、鍛冶屋の歴史を読んでおこうと思い立ちました。
この本は、ムズカシイ過ぎて半分も理解できませんでしたが、それでも製鉄の魅力について知ることができました。
工学の知識がないので、上げられる数字の多い少ないが感覚的に解らないことが難しく感じる原因だと思います。化学的な記述は、学生の頃、興味を持って学んでいたのですーっと頭に入ってきました。
この本を読むには、工学と化学の知識が必要だと感じました。
それでも、解らないところを流し読みできる読書技術(?)を持っていれば楽しむことができます。
製鉄の面白さは、鉄に含まれる炭素の量で性質が変わることです。溶解温度から硬い柔らかいまで調節することが可能です。
また、錆びる鉄と何百年も錆びない鉄の違いや、それを生み出す人間の工夫の積み重ねが面白い点でした。
鉄の色や、打ったときに出る火花で、鉄の状態を読んだり、送り込む風の強さで酸素の還元を調整したりと、職人が積み上げてきた技術の綿密さを感じることが出来ました。
鬼滅の刃の鎚を振るう鍛冶職人の姿に、また違った魅力が付け足されて、読んで良かったと思います。

コメント
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