幼いころ、NHKの『新・日本紀行』で、きつねつきの特集で、老人がおかしな言動をしながら暴れるのを見てからトラウマ的に気になっていました。
ドストエフスキーの小説にも、おきつねさんや、癲癇という言葉が出てきて、ずいぶん古い本ですが、手に取ってみました。
この手の憑依は、ヒステリー症状であると理解していたのですが、そうとも言えない症例も多々あるようです。
また、文化の違いにより憑くものも変わってきて、その憑き物が良い悪いも変わるようです。
この本では、いろいろな症例が紹介されていますが、狐憑きはこれだというほどの結論を出していません。
人間の脳は、摩訶不思議なところを残しておいた方が、理解できるのかもしれません。
一つのことを一つの結論でくくってしまうのも味気ないものです。