爆笑問題の太田光が一番好きな小説だと言っていたと聞いたので読んで見ました。
ハチャメチャな内容で、途中で読むのをやめようかなと思いましたが、発想のおもしろさに引き付けられて最後まで読み通しました。
海外の古典的なSFの面白さは奇想天外な世界観だと改めて感じさせられました。
全人類が手を取り合って一つになるには、宇宙人が攻めてくるのが一番でしょう。しかも、すべての国に一斉に攻め込んでくれば、地球人は一致団結して戦うのです。
それをしかけるのは、宇宙を支配できる力を持つ全能者の男なのです。
男は、地球人を誘拐(勧誘)して火星に送り、そこで火星軍を組織して、地球に攻め込ませるのでした。
しかし、地球人は遠い遠方の別の生命体によってコントロールされており、その目的は、太陽系で故障して止まっている異星人の宇宙船への交換部品をとどけるためだけの目的でした。
火星軍の一人であるアンクという男は、もとは地球一の資産家の財をついだ息子だったのですが、それが、全能者の女房を寝取り、火星に行って水星に行って、地球に戻って土星のタイタンへ行くと予言されます。彼は絶対に予言通りにならないとがんばり、全能者の妻も、そんな男になびかないと誓います。
しかし、結局は、導かれるようにそうなってしまうのです。
う~ん、あらすじを書いていてもわけわからんな。
ラストはなんとなくハッピーエンドなのか? という終わり方で、宇宙ってこんなものなのだろうと思います。
ちょっと量子力学っぽい感覚があって、そういうの好きな人にはたまらないSFでしょう。