
著者が山人を取材して集めた現代の民話集といえると思いました。
恐ろしい話だと宣伝文にはありますが、どちらかというと不思議な話です。
狐火や人魂、狐に化かされた話、正体不明の足音など、里山で出会う怪奇現象の聞き取り話集です。
起承転結がある物語ではなく、狐火を見たとか、狐に化かされて川に落ちたとか、誰もいないはずのところで足音がしたが、やっぱり誰もいなかったと言った類の話です。
少し前まで、酒を飲んでは、他愛のない嘘か本当が分からない話をしあった経験がありますが、そんなことを思い出しました。
本、テレビ、スマホが普及するにつれ、こういった語りを聴く機会も減ってきていると思いますが、この本がベストセラーになるのですから、魅力があるシチュエーションなのでしょう。
こういう語りのネタは、けっこう持っているのですよ、わたしも。
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