むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『永遠の出口』森絵都(集英社文庫)

2019年05月11日 | 読書
 児童文学作家だった森絵都が、小説すばるで連載した初の若者向け小説です。
主人公の女性が回想する形で、小学3年生から高校卒業までの各時代の出来事を9編の短編小説として昇華させれています。
この構成が見事で、大人が読むなら、小学三年生の語り部には感情移入しにくいですが、回想形式の大人の語彙で描かれているため、読みやすく、自分の娘の生長を見ているようです。
それでいて、紋切り型の分析を拒否する姿勢が貫かれており、妙なリアリティがありました。

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