『ささらさや』シリーズの第2弾。
「てるてるあした。きょうないても あしたはわらう」
7つの章からなっているお話ですが、各章の最後に泣かせてくれます。
それも、泣け~っ! とくるのではなく、自然な感じでホロリと泣けるところが良いです。
主人公以外の登場人物は、のほほんと、ほのぼのと、ハートフルな感じで生きているように見えます。
主人公の目から見れば、鈍感な人たちなのですね。
しかし、そう見えるのは、課題の分離がきちんと出来ている人たちだから。
他人の課題に手を出さず、自分のやれることだけをしている人たちなのですね。
みなさん、アドラー心理学を極めているような人たちです
そして、不思議なことが起こる佐々良町が舞台ですけど、いつもウソ(オカルト)はひとつだけ。
他はオカルトに見えても、オカルトではなく、種明かしがあります。
それを見事に最後まで使いきった構成も見事でした。
最後には、基本、ハートフルな雰囲気の話だろうとおもっている読者を純文学クラスの重い真実で殴るのがすごいなぁ
今まで読んだ加納さんの本では一番好きな作品です。
マンサクには、早春一番に咲くため、「まず咲く」→「まんずさく」(東北地方)→「まんさく」となったと言う説があります。
そろそろ咲いているかなと思って、角田山山の神から登るコースにある群生地へ行ってきました。
雪割草で人気がある山なので、この時期は登山者で混むのですが、このコースに雪割草は無く、誰にも会わずに静かに鑑賞できました。
見れば見るほど、面白い形です。
マンサクの花を見るために、山の神から登りました。
天気がよい日がつづきましたので、道が渇いています。
春の霞なのか、弥彦山方面も霞んでいます。
晴れていますが、遠くは見えません。
もう春状態満開です。
コシノカンアオイは、つぼみ~開花していました。
マンサクは満開。
イチゲはつぼみですが、来週には咲きそうです。
フクジュソウが一株咲いていました(五倫石)。
春が早いです。
最新の芥川賞受賞作。同時受賞の『ニムロッド』を読むために買った文芸春秋に収録されてたので読みました。
こちらは、ひたむきにボクシングをしている青年を淡々と描いた青春小説です。
厳しい世界で、信頼できる先輩に会って成長する物語は『火花』と似ていると感じました。
ボクシングは、同じウエイトで同じくらいの実力の者がぶつかりあう勝率50%の勝負を勝つスポーツだということが身に染みてわかりました。
負けを決めるのは、自分。立たなければ負けるし、立てば負けない。パンチを打つか、ガードするか、ボクサーをやめるかやめないか、その判断も自分。無数の判断の繰り返しの中から、無数に存在するパラレルワールドを感じることが出来るまでに成長することによって、主人公は一つの生長を遂げるのでした。
それは、ボクシングでなくとも変わりないのでしょうが、ボクシングの世界はスピード感が違う(速い)ため、迫力がありました。
岩の上に生えている地衣類。
コケのように見えますが、カビの仲間と藻類が共生して生きるかなりの高等生物です。
木の幹にも生えています。
サクラの木にもしっかりついてますね。
他の植物が生えないところに生えていきるニッチな植物です。