明けましておめでとうございます。年明けは、犬の散歩から始まるのですが、今年は、パンプが入院して意識のないまま新しい年をむかえましたので自分も病室で新しい年を一緒に迎えようと犬の散歩の後病院に出向きました。お正月と言うのに、病院の中には、帰ってないお年寄りの患者さんがいてそのうちの5人くらいが集まってテレビを見ていた。随分年寄りに見えるけどみんなパンプより年下なんだと思いながら通り過ぎようとすると一斉にみんながこっちを見ている。その目が捨て犬の目のようで哀しそうだった。売店の前にある自動販売機でカプチーノを買った。砂糖抜きでホット。先にボタンを押すとカップの上に蓋が付いて来るんだ、こんなのはじめて、病院だからかな?それを持って病室に入り、パンプの顔を撫でながら「おめでとう、92歳になるよ。ターシャと同じだね」といった。そして、部屋の隅に置いてある椅子に座ってカプチーノの蓋を開けてひと口飲んだ。今年は、この味が、多くなりそうだと思いながら。隣の椅子に、マーチンが置いていった本があった。トルストイの「人生論」だった。マーチンも心の中を整理出来てないようだ。何かを探したり、何かに縋ろうとしているのだろうか。死は、当人の意識ではなく身近な他者の意識にあるものなのかと自分は思い始めている。自分の手の上にある蝋燭の火を消されないように気を配りながら夜道を歩いているというのかそんなイメージだ。
昼前に家に戻り、集まってる6人のお雑煮を作って、みんなで今年の目標とか願いをいいあった。いつもは、バラバラで好き勝手だけど、今年は、「パンプの復活」だった。