フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

パンプ覚醒す。

2009-01-11 17:46:46 | Weblog
パンプの人工呼吸器がはずされ自力呼吸が弱々しくも始まった。経過は、いまのところ順調みたい。パンプの目が開いた。はじめは、天国にでも来たような感じだった。夢見心地で彷徨っていた。でも、家族は、認識できるようだ。「ここは、どこ?あの世?荒、あんた、先にきてたの。お世話になります」なんて言葉が聞こえてきそう。人を勝手に殺すのはいつものことだから。でも、時間を経るにつれて目に力が戻ってきて、僕の顔を見ては、3度うなづいた。「生還したぞ!」と言ってるようでもあり「ありがとう」と言ってるようでもあった。ただ、安心したと言うニュアンスは伝わった。表情にゆとりが出ている。パンプの体力ってすごいな。車へも乗らず、どこに行くのも歩いていったおかげでしょうね。単に、乗り物酔いがひどかったと言う理由なんだけど。それが、命を救ったのかもしれない。弱点と強みは背中合わせ鏡でどちらが、いつ逆転するか分からないんだね。だったら、長所も短所、短所も長所か、ターシャのいう好きなように生きてねってひょっとしたら、思い悩まず生きなさいってことだったのかな?パンプに教えられたような気がする。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

病室にhappy birthdayは流れて

2009-01-10 02:07:02 | Weblog
昨日の朝のことです。僕は、型に入れたままのチーズケーキを紙袋に入れ今日、仕事が休みだと言うショウタンを誘ってパンプの病室へ向かった。気持は、まがった鉄砲玉のように急いてたけど家から病院までは、真っ直ぐ歩いて5分。この道のりは、詩にならねぇなとぐちりながら病室に着いた。パンプは、目を開けていた。でも何があったか分かってないみたい。それでも、僕らが、「お誕生日おめでとう」って言って覗き込むと、ウンウンとうなづいた。「目を開けてる」で喜び「うなづいたよ」と言っては喜び命ってどんだけ人を喜ばすんだろう。


ショウタンがノリタンの子供達が作った折り紙をベッドに飾って、ローソクに火をつけるのはダメだろうということでパンプの胸にチーズケーキを乗せてとりあえずローソク立てて二人で、大きな声でハッピーバースデーを歌った。病院の人、驚いただろうな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パンプの誕生日

2009-01-09 00:16:13 | Weblog
今日は、パンプの満92歳の誕生日です。「今日が峠です」と言われたときには、何としてでもこの日までと目標でしたのに、覚醒を待ちながらも無事、誕生日を迎えることが出来ました。病室でhappy birthday をやってやろうと小さなチーズケーキをほんのさっき焼きました。


今は、夜中ですから朝、これを持って行って、こっそり静かにお誕生日を祝ってやろうと計画しています。病室でローソクはダメなんだろうから、ベッドの上にケーキを置いてお祝いだ。意識が戻っていたら最高だけどね。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

手のひらの上の命

2009-01-08 18:24:03 | Weblog
パンプは、昨日熱が37.8度ありましたが、今日は36.9度まで下がっていた。この前から、精神安定剤を半分に減らしているので見ていると、あくびをしたり半眼になったり命の息吹を感じさせてくれる。この時、ふと思った。自分の手のひらの上にパンプの命があるのだと。そして、それがたまらなく愛しく思えた。八木重吉の「母」というちょっと上品な詩が、頭の中で重なった。

お母さま
わたしは ときとすると
お母さまが たいへん小さいひとのように
おもえてきて
この手のひらのうへへいただいて
あなたを拝んでゐるようなきがしてくることが
あります
こんな あかるい日なぞ
わたしの心は美しくなってしまい
お母さまをこの胸にかざり
ゐばってやりたいようなきがします

重吉は、この母より先に逝ってしまうのですが、もし母を看取ることだったとすれば、自分達にどのような詩を残してくれたのでしょう。残念です。
さて、パンプのほうは、ここまでは、奇跡的に回復し、安定剤の投与も午後5時になくなりました。いよいよ、覚醒の時が近づいてきました。本当は、これからが、大変なのです。うれしさも 中ぐらいなり おらが春
といったところでしょうか。
でも、ゐばってやりたい気分です。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エリザベスカラーがのいた。

2009-01-07 19:32:35 | Weblog
パンプは、今日は、熱がちょっとあります。なんかの菌と戦っているんでしょう。血圧もちょっと高めかな。ランディは、今日、エリザベスカラーがのきました。ちゃんと順応して上手く付き合えるようになってきてましたが、のいて、ヤレヤレだと思います。世の中広く明るく見えるだろう。何か、晴れ晴れとした顔を見るのはいいもんだ。帰ったら早速マルディに報告していた。抜糸も済んであとは、何日か薬を飲めば、完治です。パンプもこんな風にいけばなと重ね合わせて見ている自分がいる。ランディを済ませて図書館へ行って
の帰り道、自分達がよく行く港町のフィッシャーマンズワーフからの出店が出ていた。干物を少々売ってたので鯖の片身を買った。4枚で600円。夕飯に1枚焼いて春菊の湯ビタシを添えてワイン等といただけば、なんとも身がぷりぷりとして新鮮で美味いのです。現地で買うよりは、少し高いのは当たり前だけど便利だからここでこれから買おうっと。後、カマス、鯵、ウルメ、すり身の天ぷらもありました。パンプが、復活したら食わしてあげよう。美味しいものは分かるからね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

軒下風景

2009-01-06 09:28:52 | Weblog
パンプが入院してから洗濯物がなくなってベランダにぶら下がっているのは自分の下着と靴下だけ。いつもなら、凄まじい数のパンプの洗濯物を干していたのに。見ると拍子抜けする。ゴミも少なくなって、電気つける部屋も少なくなった。いつものようにご飯を炊くと何日もそれを食べなくてはいけない。実際には、数が減ってるんだからそうすればいいんだけど感覚が以前のままだからついつい分かっちゃいるけど作ってしまう。だけど、洗濯は歴然と現実を教えてくれる。少ない洗濯物が風に吹かれて揺れているとこを見ると寂しくなってくる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

toucher Noir

2009-01-05 19:05:13 | Weblog
je touche Noir ついにノワールにさわった。いつもは、僕の姿を見ると逃げるんだけど
昨日辺りから寄って来たいらしくあまり遠くまで逃げなくなっていたんだ。今日、夕方、犬の散歩から帰ってくるとノワールが塀の上にいて、手をのばしても逃げないので撫でてやった。「ニャ-」と挨拶してくれた。ノワールは、きれいなクロネコだからどこかの飼い猫と思うけどいつもうちに来てオランジュのお裾分けに預かっている。ウルーと会えば、すぐ喧嘩となるので距離は保っていたんだけど、時間が警戒心を解くのか、ノワールのほうでコイツは安全だと確信したのかついに挨拶に来た。なつけば、やはり可愛いね。これでノワールも地域猫となるのかな。ノワールは、飼い猫兼地域猫だね。オランジュみたいに餌をやらないでいいから楽かな。後は、ウルーと喧嘩させないようにしなけりゃ。ノワールは喧嘩が強くてウルーなんか喧嘩のたんび大怪我だもの。ウルーが弱すぎるのかもしれないが。今日の記念に写真をとろうと塀の上を見たら、さっきまでいたのに姿が見えない。忍者猫かお前は!
パンプは、まだ眠り姫だけど容態は安定してる。だから、少しは猫にかまけていられる。バナナは今日知って驚いていた。「元気でしたのに・・・」と。人生は、刹那の連続なんでしょうか?ノワールが一瞬で消えたように。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

課外授業スペシャル

2009-01-04 17:06:27 | Weblog
パンプの病室から昼食のために帰って来てお正月用にと買ってあったケニア産のコーヒー豆を挽いて珈琲を淹れて飲みながらテレビをつけると課外授業スペシャルようこそ先輩をやってた。この企画なんかNHKがやめるとスグ知恵もない金もない民放が焼き直して使いそうなくらいいい番組だ。NHKの肩を持つわけではないけれどそれだけNHKが番組制作に金を使えるということと紐付きじゃないから媚びないで制作できると言いたかっただけ。さて、今回の講師は、長淵剛さん、ちょっと見ない間に筋肉増強マシンの広告に出てくるような体になっていてビックリ。似合わないね彼の繊細さと。強くなりたい願望があるんだねなんて見てると、授業が結構面白い。昔の「青春とは何だ?!」を彷彿とさせるような彼なりの授業で高校3年生のハートを先輩としてがっちりと押さえていた。やはり、モノが作れる人は、凄いね。後輩が「叫び」と言うテーマで作ってまとめた6篇の詩を1昼夜で1篇の歌に書き直して曲をつけて発表してくれた。講堂で開いたミニコンサートで学生達とこの歌を熱唱して、彼らには一生の思い出となり宝物となったでしょう。予告も良かったね次は新井満さん。動から静へこの演出もいいなとまたテレビに見入ってしまった。また、パンプの病室へ戻るのが遅れた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

万葉・心の旅

2009-01-03 15:06:06 | Weblog
バジルが刑事コロンボが今日あるので録画してと言ってきたので、録画しようとテレビをつけてチャンネルを合わすと檀ふみさんや林望先生や国友さんたちがでて万葉集の番組をやってた。初めは、何気なく見てたんですけどズルズルと引きずられるように見入ってしまった。額田王って紫の匂える君と言われるから紫色を想像して妖艶な熟女といままで思っていたけどそれが違ってたということが分かった。ムラサキの花って小さな白い花なんだ。だから、妖艶な熟女ではなく、清楚で可憐な人なんだと教えてくれて俄然額田王が好きになってきた。「お前に良く似た白い花だーよ」と渡哲也も歌っているでしょう。日活育ちの僕は、清楚で可憐な人には特別に弱いんだ。でも、万葉の昔から日本女性への美の基準がここにあると思うとうれしくなってしまう。大和撫子って言うくらいだから。それに大津皇子、大伯皇女、古代ロマンだね。里中満智さんがこちらのほうは、漫画でれんさいしてるとか。番組の途中だったけど録画の用意をしてパンプの病室に向かった。頭の中では、万葉集が流れていた。「あしひきの やまのしずくに 妹を待つと 我立ち濡れぬ
 やまのしずくに」大津皇子の歌だ。こんなしずかな歌が読める人だったのか、その人望や能力に嫉妬されて謀反の罪を着せられて24歳で命を絶たれるのだけれど確かにこの歌はその人となりを言い表している。今年は、万葉集かなと思いつつ病室に入ると、今日で5日目まだ意識は戻ってないけど閉じたまぶたの下で目玉がくるくると動いていた。「冬眠から覚めるのかモスラやリヴァイヴの時が近づいているのか」なんて遊んでた。「田子の浦に うちでてみれば ましろにぞ 富士の高嶺に 雪は降りける」
吉兆か!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウッウマイ

2009-01-02 14:48:13 | Weblog
要介護5級のパンプのカムバックをひたすら願ってるというのもおかしな話しだねというのが話題になって何故なんだろうねなんて思ったりもして誰一人明確な答えは出せなかった。多分キャラなんじゃないのかなと言うところに毎回落ち着くんだけど血縁関係以外のところに答えはあるんでしょう。「復活したら大変だよ」なんていいながらもみんな明るい希望を持って食ったり飲んだりしている。ウマイ酒というものは経済活動を抜きにすれば、プロならばどんなところでも作れるもんだと実感したのが、この非売品の焼酎。


仲間内で飲むためにちょっと洒落て作った逸品だ。まろやかで、こくがあってスッキリした仕上がり。割るのはもったいないとそのままいただいたが、なんと上品なお味ですこと。小売価格をつけるとすれば6000円以上でしょう。それなら売れないから自分達で楽しもうというのがノンべぇ県の面目躍如か。「こんな美味いもん人に飲ませれるかや」と言って作られたんだろうか。日本酒ならこういった酒は、高くても売られていてそれなりにうまいのですが、焼酎ならこの値段は通らないでしょう。蕎麦で作った蒸留酒が、コンナニいい味を醸し出すなんてやはり酒作りの技なのでしょうね。日本の酒作りの技は、素晴らしい。こういう秘蔵酒が、本当の酒文化を伝承していくのでしょうね。まだまだ、日本は、奥深いのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする