花も暑かろうと朝の涼しいうちにたっぷりと水をやる。前の日の夕方にやった水へ追いうつようにやる。花によっては鉢のふちから溢れる手前までやる。なんとなくホットする。
いつから雨が降っていないのだろう。夕立も遠のいている。雷と大雨洪水注意報は毎日、定期便のようにメールが入る。雷の音も聞こえないしそれらしい雲も発生しない。最近はこの情報に期待をしていない。
夕立、こんな風景を思い出す。カンカン照りの午後、にわかに黒い雲が空を覆う。ザーという雨音と同時に大粒の雨が降り始める。遊びに夢中のときは隠れる事もせず雨と戯れる。洗濯物が濡れている家もある。
それが通り過ぎると青空からの陽射しが少しやわらぐ。木の葉から落ちる水滴が気持ちよかった。いま思えばこのとき、暑さに滅入っていた万物全てが生き返っていたのだろう。最近は降れば局地的豪雨となり被害が発生する。あのころの夕立はどこへ行ったのだろう。
ザーとひと雨きてくれると人も野菜も花もみんな息をふきかえすのに、思いながら夕方の水やりをはじめる。防虫スプレーをこの夏は幾つ空にしただろうか。
(写真:こんな雲いきでは驟雨は望めない、岩国城の上空)