爽やかな秋空がようやく見れるようになった。日の出、東の空の雲が茜雲に変わると夏とは違う活力を感じる。誰にもやって来る朝、こんな歌を思い出す。「朝はどこから来るかしら あの空越えて雲越えて 光の国から来るかしら いえいえそうではありませぬ それは希望の家庭から 朝が来る来る朝が来る 『おはよう』『おはよう』」。
2番の昼はどこからくるでは「働く家庭から」、3番の夜はどこからでは「楽しい家庭から」とあり、昼は「今日は 今日は」、夜は「今晩は 今晩は」と呼びかける。これは昭和21年、戦争で疲弊した人たちに明るい光を当てようとある新聞社が懸賞募集し1等当選となった作品で、NHKのラジオ歌謡としても歌われた。ということで記憶している歌と思う。募集当時は戦後の物資や食糧不足で全国民の苦しさは共通だったと記憶する。
しかし、事件や事故で「希望の朝」をむかえられない子供たちが多すぎる。今日も9歳の男児の死亡した事件が報じられている。首を絞められた跡があるという。何故そうするのか全く理解できない。昨日は目黒の虐殺事件で母親に実刑判決がでた。当時5歳の長女への虐待、それは報道の内容が事実とは信じがたい残忍な内容だ。親としての最低限の子どもを守る姿勢が欠けていた。
選挙のたびに「政治がいい国を作る」という公約は公約で終わっている。しっかりした国を作る基になるのは、最小単位の家庭からではなかろうか。それには「希望と、働くと、楽しい」の3条件がそろう家庭になるよう政治がきめ細かく行われることが必要だろう。また、親が子を虐待で死に至らしめることのないよう強い絆の家庭作りに関係者はもとより、社会も手を貸そう。