偶然気が付いて、上映最終日に大森の映画館で観た。小規模のスクリーンで、観客は40名くらい。老若男女、各出演者のファン、製作者の知人、監督のファン、単なる映画好きなどが混在し、不思議な客層だった。
映画は、2015年ゆうばり国際ファンタスティック映画祭でグランプリを獲得した『メイクルーム』の続編で、アダルトビデオ(AV)撮影現場のメイクルームで繰り広げられるドタバタ劇を描いたワンシチュエーションコメディ。前作のキャストが引き続き出演している中、今作からの出演となる平嶋は「人気アイドルグループから恋愛発覚で卒業させられ、事務所も変わり、舞台などに出ていたが、遂にAVデビューする大型新人」という平嶋自身と重なるような役柄だった。もちろん平嶋はAVデビューしていないが、最近ではセクシーなグラビアを連発していて、近未来を予感させるような役だ。この役を演じながら、平嶋自身は自分の未来をどう考えたのか、想像すると複雑な気持ちになる。
昨今、脅しや騙しによって意に反してAVに出演させられている女性が大勢いるといった報道もあるが、この映画に出てくるAV女優たちは違う。全員、自分の意志で出演し、またある者は自分の意志で今回を最後に去っていく。自分の仕事にプライドを持ち、喜んでくれる人のために、真剣に現場に臨んでいる。綺麗ごとかもしれないが、一種の職業もの映画として爽やかな印象を受けた。監督はじめスタッフたちも一癖ありながら、愛すべき人物ぞろいに描かれていた。
平嶋演じる大型新人は、最初は態度が悪く、終始不機嫌で、スタッフや事務所の社長にあれこれと注文ばかりつけている。しかし、やがて覚悟を決め、周囲のAV女優たちにも心を開いていく。結構難しい役だと思うが、堂々と演じていた。他のAV女優の長台詞を背中で聞きながら、徐々に表情が変わっていくという長いシーンがあって、そこが一番の好演技だったと思う。
『言い訳Maybe』のような制服風衣装を着させられるシーンがあって、「二度とこんな衣装着させないで」とブチ切れていたのにはニヤリとした。ちなみに、エッチな衣装、シーンは全くなかった。
全体として、「アイドル」と呼べるような女優は出ておらず、アイドル映画とは呼べないが、映画としては面白い映画だった。平嶋ファンであるナッキーさんやピーナッツさんには、ぜひ一度見てもらいたいと思う。
映画の状況から、ナツメロ歌謡ショーの楽屋でのドタバタを描いた1幕芝居『ヒロイン』を思い出した。
この芝居では、榊原郁恵、石野真子、松本伊代、早見優の4人が、「昔売れたアイドル」を演じていて、なかなか面白かった。『メイクルーム2』も、舞台でやっても面白そうなストーリーだと思った。
渡り廊下走り隊に関するまとめ記事は、こちら。
映画は、2015年ゆうばり国際ファンタスティック映画祭でグランプリを獲得した『メイクルーム』の続編で、アダルトビデオ(AV)撮影現場のメイクルームで繰り広げられるドタバタ劇を描いたワンシチュエーションコメディ。前作のキャストが引き続き出演している中、今作からの出演となる平嶋は「人気アイドルグループから恋愛発覚で卒業させられ、事務所も変わり、舞台などに出ていたが、遂にAVデビューする大型新人」という平嶋自身と重なるような役柄だった。もちろん平嶋はAVデビューしていないが、最近ではセクシーなグラビアを連発していて、近未来を予感させるような役だ。この役を演じながら、平嶋自身は自分の未来をどう考えたのか、想像すると複雑な気持ちになる。
昨今、脅しや騙しによって意に反してAVに出演させられている女性が大勢いるといった報道もあるが、この映画に出てくるAV女優たちは違う。全員、自分の意志で出演し、またある者は自分の意志で今回を最後に去っていく。自分の仕事にプライドを持ち、喜んでくれる人のために、真剣に現場に臨んでいる。綺麗ごとかもしれないが、一種の職業もの映画として爽やかな印象を受けた。監督はじめスタッフたちも一癖ありながら、愛すべき人物ぞろいに描かれていた。
平嶋演じる大型新人は、最初は態度が悪く、終始不機嫌で、スタッフや事務所の社長にあれこれと注文ばかりつけている。しかし、やがて覚悟を決め、周囲のAV女優たちにも心を開いていく。結構難しい役だと思うが、堂々と演じていた。他のAV女優の長台詞を背中で聞きながら、徐々に表情が変わっていくという長いシーンがあって、そこが一番の好演技だったと思う。
『言い訳Maybe』のような制服風衣装を着させられるシーンがあって、「二度とこんな衣装着させないで」とブチ切れていたのにはニヤリとした。ちなみに、エッチな衣装、シーンは全くなかった。
全体として、「アイドル」と呼べるような女優は出ておらず、アイドル映画とは呼べないが、映画としては面白い映画だった。平嶋ファンであるナッキーさんやピーナッツさんには、ぜひ一度見てもらいたいと思う。
映画の状況から、ナツメロ歌謡ショーの楽屋でのドタバタを描いた1幕芝居『ヒロイン』を思い出した。
この芝居では、榊原郁恵、石野真子、松本伊代、早見優の4人が、「昔売れたアイドル」を演じていて、なかなか面白かった。『メイクルーム2』も、舞台でやっても面白そうなストーリーだと思った。
渡り廊下走り隊に関するまとめ記事は、こちら。