結構長い期間聴き続けているが、なかなか感想がまとまらなかった。「透明な色」という乃木坂46の特徴のためだろう。
『ハルジオンが咲く頃』。
卒業するメンバー深川麻衣をイメージした歌だという。地味だけど芯が強く、可憐な花を咲かせる。地中に深く根を伸ばしている。他のメンバーから慕われ、グループの精神的支柱だった。そんなメンバーだったのだろうと想像できる楽曲だ。彼女の事は知らなかったが、楽曲を聴いただけで彼女のことを好きになってしまいそうな気がするから不思議だ。
ただ、そうした内部事情を知らなくても、愛されている友達との惜別の歌として、普遍性のある楽曲になっていることが素晴らしい。
惜別の歌なのに、しっとりとはしておらず、早口の歌詞が軽快なメロディーに乗っている。こんな別れの歌があってもいい。
『強がる蕾』。
その深川麻衣のソロ曲。声は子供っぽく、ハルジオンのイメージとは違い可愛らしい。
実家から都会へ旅立つ心細い心境を、強がることなく素直に歌っている。旅行鞄を「ママに借りた」と言っているが、いつ返すのか疑問だ。きっと母親は、自分の代わりに娘を見守る存在として、そしていつでも帰って来られるように、自分の鞄を娘に持たせたのだろう。
『急斜面』。
彼女の家までの急坂を、自転車で一気に登れたら告白しようという歌。
AKBグループの歌では、よく坂道で自転車を全力で漕いでいる。『会いたかった』『言い訳Maybe』『初恋ヒルズ』。そのどの曲とも違って、『急斜面』はあまり汗をかいていないように聴こえる。淡々とした曲調のせいかもしれないし、それが乃木坂らしさなのだろう。「好きだー」という叫び声も、まだ少し抑制が効いている。
歌詞の中で彼女自身を急坂に例えているのは、ちょっと違和感がある比喩だが、「砂浜は君に似て歩きにくい」という『Everday、カチューシャ』の歌詞を思い出して懐かしかった。
『釣り堀』。
若い女性が1人、釣り堀でのんびりと釣り糸を垂れている歌。
釣りは目的ではなく、恋人からの電話を待っていることに疲れ、時間を忘れてのんびりしたいという心境を歌っている。「まだ何も釣れないか?」と隣のおじさんに心配され、「魚たちにも事情があるのでしょう」と返すのはユーモラスだ。魚の世界という歌詞からは『魚たちのラブソング』を思い出す。
この曲はまたしても西野七瀬のソロ曲だ。彼女の声、歌い方はどこと言って特徴がなく、とらえどころがない感じだ。ただ、何曲もソロ曲を与えられているうちに、だいぶ慣れが出て来ているようで、安心して聴けるようになった。
『憂鬱と風船ガム』。
穏やかな勇気を感じる歌だ。聴いた後に『失いたくないから』に近い印象を持った。
もしくはSKE48『水のないプール』も同じような、静かな勇気を感じる歌だ。
これらの楽曲は私の好みに合う。熱い感情を声高に叫ぶよりも、静かに淡々と語る方が説得力がある。勢い込んで立ち上がるのではなく、だらだらと腰を上げるのだ。「ギンギラギンにさりげなく」の境地だ。マーチ風の曲調にも勇気づけられる。何回も繰り返し聴きたくなる曲だ。
ピーナッツさんの言うように、青春とガムは似合う。『チューインガムの味がなくなるまで』という歌もあった。
『不等号』。
琴のような楽器で始まるイントロ。曲調は、ドラマティックで昭和歌謡のようだ。「愛はいつでも不等号」というフレーズはいかにも古臭い。また、自分の方が彼を愛しているから、彼が離れて行っても仕方がない、今まで幸せだった、という価値観も何とも古風で、今時の女性にはありそうもない境地だ。
男女どちらの思いが重いかという歌詞は、『涙のシーソーゲーム』『夜風の仕業』などで再々歌われて来たが、それを不等号と言い換えているだけだ。
『遥かなるブータン』。
楽器は東洋風。メロディーは、私には純和風に聴こえる。
「世界で一番幸福な国」というブータンを念頭にした歌詞で、確かに難しいテーマの曲だ。桃源郷は地球のどこかにあるのではなく、人の心の中にあるのだと歌っていて、それはそうだと思う。
『ハルジオンが咲く頃』。
卒業するメンバー深川麻衣をイメージした歌だという。地味だけど芯が強く、可憐な花を咲かせる。地中に深く根を伸ばしている。他のメンバーから慕われ、グループの精神的支柱だった。そんなメンバーだったのだろうと想像できる楽曲だ。彼女の事は知らなかったが、楽曲を聴いただけで彼女のことを好きになってしまいそうな気がするから不思議だ。
ただ、そうした内部事情を知らなくても、愛されている友達との惜別の歌として、普遍性のある楽曲になっていることが素晴らしい。
惜別の歌なのに、しっとりとはしておらず、早口の歌詞が軽快なメロディーに乗っている。こんな別れの歌があってもいい。
『強がる蕾』。
その深川麻衣のソロ曲。声は子供っぽく、ハルジオンのイメージとは違い可愛らしい。
実家から都会へ旅立つ心細い心境を、強がることなく素直に歌っている。旅行鞄を「ママに借りた」と言っているが、いつ返すのか疑問だ。きっと母親は、自分の代わりに娘を見守る存在として、そしていつでも帰って来られるように、自分の鞄を娘に持たせたのだろう。
『急斜面』。
彼女の家までの急坂を、自転車で一気に登れたら告白しようという歌。
AKBグループの歌では、よく坂道で自転車を全力で漕いでいる。『会いたかった』『言い訳Maybe』『初恋ヒルズ』。そのどの曲とも違って、『急斜面』はあまり汗をかいていないように聴こえる。淡々とした曲調のせいかもしれないし、それが乃木坂らしさなのだろう。「好きだー」という叫び声も、まだ少し抑制が効いている。
歌詞の中で彼女自身を急坂に例えているのは、ちょっと違和感がある比喩だが、「砂浜は君に似て歩きにくい」という『Everday、カチューシャ』の歌詞を思い出して懐かしかった。
『釣り堀』。
若い女性が1人、釣り堀でのんびりと釣り糸を垂れている歌。
釣りは目的ではなく、恋人からの電話を待っていることに疲れ、時間を忘れてのんびりしたいという心境を歌っている。「まだ何も釣れないか?」と隣のおじさんに心配され、「魚たちにも事情があるのでしょう」と返すのはユーモラスだ。魚の世界という歌詞からは『魚たちのラブソング』を思い出す。
この曲はまたしても西野七瀬のソロ曲だ。彼女の声、歌い方はどこと言って特徴がなく、とらえどころがない感じだ。ただ、何曲もソロ曲を与えられているうちに、だいぶ慣れが出て来ているようで、安心して聴けるようになった。
『憂鬱と風船ガム』。
穏やかな勇気を感じる歌だ。聴いた後に『失いたくないから』に近い印象を持った。
もしくはSKE48『水のないプール』も同じような、静かな勇気を感じる歌だ。
これらの楽曲は私の好みに合う。熱い感情を声高に叫ぶよりも、静かに淡々と語る方が説得力がある。勢い込んで立ち上がるのではなく、だらだらと腰を上げるのだ。「ギンギラギンにさりげなく」の境地だ。マーチ風の曲調にも勇気づけられる。何回も繰り返し聴きたくなる曲だ。
ピーナッツさんの言うように、青春とガムは似合う。『チューインガムの味がなくなるまで』という歌もあった。
『不等号』。
琴のような楽器で始まるイントロ。曲調は、ドラマティックで昭和歌謡のようだ。「愛はいつでも不等号」というフレーズはいかにも古臭い。また、自分の方が彼を愛しているから、彼が離れて行っても仕方がない、今まで幸せだった、という価値観も何とも古風で、今時の女性にはありそうもない境地だ。
男女どちらの思いが重いかという歌詞は、『涙のシーソーゲーム』『夜風の仕業』などで再々歌われて来たが、それを不等号と言い換えているだけだ。
『遥かなるブータン』。
楽器は東洋風。メロディーは、私には純和風に聴こえる。
「世界で一番幸福な国」というブータンを念頭にした歌詞で、確かに難しいテーマの曲だ。桃源郷は地球のどこかにあるのではなく、人の心の中にあるのだと歌っていて、それはそうだと思う。