政権交替が実現するかしないか、その前哨戦の第3弾とされる東京都議選。
きょう告示。投票は12日(日)。
前哨戦の第2弾といわれる靜岡知事選は来る5日(日)が投票。
自民と民主が競り合うとの報道、(元)民主系候もいて、予測は困難なようだ。
ともかく、その知事選の結果は、国政はもちろん、都議選にも大きく影響して、
自公、民主らどちらにとっても相乗作用の可能性がある。
鳩山献金者名偽造問題で逆風が吹きだした民主は、「追い風だと思って候補を増やしても、風がやんだら共倒れだ」と危機感も強まる。
民主がドドッと崩れるか、巻き返すか、しばらくは注目しよう。
なお、都議選のことを解いた産経新聞の 「【イチから分かる】都議選」 が、文字通り分かりやすかったので、このブログ末に整理しておこう。
(このブログの関連エントリー)
2009年6月7日 ⇒ ◆千葉市長選挙は、静岡知事選、東京都議選とともに衆議院選を占う3つの選挙
6月25日 ⇒ ◆すべては都議選で/麻生言葉 都議選に「惜敗を期す」/PRは劇団ひとり
6月29日 ⇒
◆静岡知事選/自民・民主競る/マニフェスト/横須賀市長は小泉、自・民・多数市議の現職無党派に敗れる
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7位あたり
●都議選、3日に告示=220人超が出馬へ
時事 2009/07/01-14:49
東京都議選が3日告示される。定数127(42選挙区)に対し、220人余が出馬を予定している。与野党は5日投開票の静岡県知事選とともに、次期衆院選の「前哨戦」と位置付け、国政選挙並みの態勢で臨む。党本部主導による候補者上積みで攻勢を掛ける民主党に対し、自民、公明の与党は過半数維持に全力を挙げる。投開票は12日。
現有議席は
自民48、民主34、公明22、共産13、地域政党の生活者ネットワーク4など。
これに対し、立候補予定者数は
自民58、民主58、公明23、共産40、生活者ネットワーク5など
となっている。
民主は、推薦候補を合わせると64人で、都議会定数の過半数とした。
与党の過半数維持とともに、自民が1969年から守ってきた都議会第1党の座を維持できるかも焦点となる。
●都議選、3日告示 自民と民主が第1党争い
日経 7月2日
次期衆院選の前哨戦とされる東京都議会議員選挙が3日、告示される。127の議席を巡り、各党は総力を挙げて9日間の選挙戦に臨む方針。焦点は自民と民主の第1党争いと、石原慎太郎知事を支える自民と公明で過半数を維持できるかの2点。投票は12日で、即日開票される。
5日の静岡県知事選と合わせ、結果次第で支持率低迷にあえぐ麻生太郎首相の衆院解散・総選挙戦略に大きな影響を与える。
主な党の公認候補は自民58人(現有議席48)、民主58人(同34)、公明23人(同22)、共産40人(同13)、東京・生活者ネットワーク5人(同4)、社民2人(同0)。諸派や無所属を合わせると、最終的な立候補者数は過去最少だった前回の220人と同程度になる見通し。 (01:26)
●民主候補、都議会定数の過半数擁立へ 日経 6月30日
民主党東京都連は29日、7月12日投開票の都議選で、新たに3候補の擁立を決めた。30日に党の持ち回り常任幹事会を開き正式決定する。新たに候補者を立てるのは目黒、世田谷、葛飾の3区。新たな候補者を含めると民主党の公認、推薦候補は64人となり、目標としていた都議会定数(127)の過半数に達する。(07:00)
●民主、都議選に強気64人擁立 献金問題で共倒れ懸念
朝日 2009年7月2日17時30分
3日告示される東京都議選で比較第1党を目指し、公認、推薦合わせて過去最多の64人を擁立する民主党。鳩山代表の政治資金をめぐる問題の影響が読み切れないなか、政権奪取を狙う党執行部の意気込みとは裏腹に、現場では共倒れを危ぶむ声もある。
「都議選こそが、政権交代の引き金となる」。5月下旬以降、候補を増やすことに腐心してきた民主都連会長の菅直人代表代行は1日、記者会見で胸を張った。
都議選は42選挙区、定数127。現有34議席の民主が都議会第1党になるには、40議席以上を目指さなければならない。このため、民主都連は5月以降、51人だった公認の追加を進めてきた。
今回固まった64人の内訳は、公認が58人、友党の東京・生活者ネットワークと無所属の推薦が6人。公認の数では、40年間第1党を守ってきた自民党とやっと並んだ。
「05年の郵政解散では実績も組織もない無名の自民新人が次々と当選した。同じ手法で自民党にお返しする」。都連関係者は言った。
しかし、ここに来て鳩山代表の政治資金問題が、少なからず都議選にも影を落とす。1日には駅前で演説していた民主現職が、「鳩山を辞めさせろ」と言われたという。菅代表代行も「影響がないとは言えない」と話す。
さらに、組織票が少ない民主党の場合、当選を果たすには、無党派層の支持がかぎを握っている。裏を返せば、候補者間の得票調整は難しい。それだけに、党主導の積極擁立に、現場からは不満と不安の声が聞こえてくる。
公認が1人から2人に増えた葛飾区選挙区(定数4)の民主現職は、自分のホームページに「なぜこの時期なのか」「今の党の姿勢は間違っている」と書き込んだ。「追い風だと思って候補を増やしても、風がやんだら共倒れだ」と危機感を募らせる。
公認が2人から3人になった世田谷区選挙区(定数8)の現職も「民主票の奪い合いが激化する」と懸念する。世田谷では前回も3人が公認され、1人が落選している。地元・衆院東京6区の小宮山洋子衆院議員は「共倒れは支持者にしこりを残し、衆院選にもマイナスの影響が出る」と気をもんでいる。
●都議選「党の顔」が応援に、麻生・鳩山氏には反応微妙
2009年7月3日03時05分 読売新聞
3日告示される東京都議会議員選挙。
各党は国政選挙並みの態勢で党幹部らを総動員し、自民、民主、公明、共産の4党だけで、「党の顔」が延べ約70か所で支援を訴える。「都議会第1党」を争う自民、民主の立候補予定者らは「心強い」と歓迎するが、両党首は、支持率の低迷や「政治とカネ」の問題に直面しており、「果たして有権者の支持につながるか……」と、不安も交錯している。
「これで勢いがつく。ありがたい」。麻生首相の告示日の遊説場所に選ばれた文京区選挙区の自民陣営では2日、事務所入り口に「首相来訪」を知らせる張り紙を掲げ、支援者にも電話連絡するなどで準備に追われた。
同選挙区は、先月下旬に麻生首相が事務所を訪れた際、激励のあいさつで「惜敗を期して」と言い間違えた場所。返り咲きを狙う立候補予定者は「『必勝』と言い直すために選ばれたのかな」と苦笑しながらも、「『麻生さんが来てもプラスにはならない』と心配する声もあるが、私の地元が重要だということの証明になる」と受け止める。
ただ、立候補予定者らにとっては、麻生内閣の支持率低迷も気になる。ある自民都議は「支持の広がりはそう期待できない」と語る。
「よりによって、こんな時期に」。民主都議が頭を抱えるのは、最近になって鳩山代表の資金管理団体で浮上した、政治資金収支報告書の虚偽記載問題だ。
多くの立候補予定者は、西松建設の違法献金事件で公設秘書が立件された小沢一郎・前代表と5月に交代して以降、党のイメージが回復したと安心していた。それだけに、鳩山代表の応援を受ける新人の立候補予定者は「応援はありがたいが、政治とカネの問題は、庶民感覚とかけ離れていると批判されても仕方がない」と、複雑な心境を打ち明けた。
◇
告示日の麻生首相の「第一声」は、多摩地区の青梅市。自民現職に公明推薦が出ている「自公協力」の場で、都連が激戦区の一つとして、首相入りを要請した。首相はその後文京区に入る。細田幹事長ら幹部5人も計16か所に駆けつける。
一方、民主の鳩山代表は、都心の中央区からスタート。自民現職が7期連続で議席を守る選挙区(定数1)で、応援を受ける新人の陣営は「注目が集まればありがたい」と期待する。鳩山代表は初日だけで5区の11か所を回り、岡田幹事長ら2人が計11か所に出向く。
公明の太田代表は、荒川区で第一声。北側幹事長らも、目黒区などで応援。共産の志位委員長は、杉並など3区で街頭演説し、市田書記局長も3か所を回る。
●築地市場移転反対デモ、都議選の立候補予定者も参加
日経 6月28日
東京都の築地市場(中央区)移転計画に反対する仲卸業者の団体などが27日、同市場周辺でデモ行進した。7月の都議選を控え、都議会野党の立候補予定者らも参加し、移転反対の立場を強調した。
江東区豊洲の移転予定地からは高濃度の有害物質が検出された。デモ行進前に開かれた集会では、民主や共産の立候補予定者が演説。ある現職都議は集まった約1300人を前に、「みなさんと連帯して取り組みたい」と声を張り上げた。次期衆院選に出馬予定の元職も「汚染された場所に移転させることはできない。我々に任せてください」とアピールした。(07:00)
●静岡県知事選 川勝氏と坂本氏が横一線の接戦
産経 2009.7.3 02:47
選挙戦も残すところ2日となり、各陣営とも追い込みに入った。今のところ、いずれも無所属新人で元静岡文化芸術大学学長の川勝平太氏(60)=民主、社民、国民新推薦=と、前自民党参院議員の坂本由紀子氏(60)=自民、公明推薦=が横一線で並んでおり、激しく競い合っている。これを追うのが無所属新人で元民主党参院議員の海野徹氏(60)。共産党公認の新人、平野定義氏(59)は、支持層の拡大に躍起となっている。勝敗を決するのは5日。県民が静岡の未来を託すのは誰か-。各候補者の最終盤の戦略を探った(以下、届け出順)。
◇
●海野徹氏 マニフェスト(政権公約)の浸透に力を入れ、「県職員給与の削減」について街頭アンケートを実施するなど、政策を前面に押し出した戦いぶり。県中部を中心に根強い支持層を持つことから、追い上げに期待をかける。
●川勝平太氏 「接戦だ、厳しい」と陣営幹部。民主党本部から幹部が連日のように静岡入りし、てこ入れに余念がない。支持層の一部が海野氏と重なるため、県中部での積み上げと無党派層の取り込みに力を入れる。
●平野定義氏 出馬表明が遅れたこともあり、知名度アップと共産支持者以外への支持拡大を狙う。党としては衆院選をにらんだ一戦という側面も強いため、共産党の政策である「大企業中心主義からの転換」を声高に訴える。
●坂本由紀子氏 「ようやく追い上げてきた」と陣営幹部。支援団体を駆使しての組織的な運動手腕には定評があり、「組織がきちんと動けば強い」とも。一方で組織だけに頼らず、「県民党」を旗印に「一党一派に偏らない支持を」と呼びかける。
●自・民候補が競る 静岡知事選 世論調査「投票行く」92%
東京 2009年6月29日 朝刊
静岡県知事選(七月五日投開票)で東京新聞(中日新聞)は二十八日、有権者を対象に二十六、二十七日に実施した世論調査の結果をまとめた。本社取材を加味した情勢によると、無所属の前静岡文化芸術大学長・川勝平太氏(60)=民主、社民、国民新推薦=と同じく無所属の前自民党参院議員坂本由紀子氏(60)=自民、公明推薦=が激しく競り合っている。これを無所属の元民主党参院議員海野徹氏(60)が追い、共産公認の平野定義氏(60)は伸び悩んでいる。
同知事選は、次期衆院選の前哨戦として注目される。
川勝氏は民主支持層の七割近くを固め、支持政党なし層でも四割近い支持を確保。出馬表明が遅れたものの、急速に浸透した。地域別では西部で支持を広げている。
坂本氏は自民支持層の約六割を固めた。東部地域の支持が手厚い。
海野氏は自民、民主の支持層や支持政党なし層などから幅広く支持を集め、中部地域を中心に支持を固めている。
一方、投票に「行く」と答えた人と「たぶん行く」と答えた人の合計は92・6%に達し、知事選への関心の高さを示している。
●【イチから分かる】都議選 「第一党狙う民主」 自公は過半数死守 (1/3ページ)
産経 2009.7.1 09:18
次期衆院選の前哨戦といわれる「東京都議選」(7月12日投開票)まで10日余り。都議選の勝敗が、衆院選に影響するとみた各党は総力戦で臨む。全国の県議選と同じ地方選の一つとはいうものの、そもそも、どんな選挙なのか-。(山本雄史)
都議会の議員定数は127。全国屈指の巨大議会だ。
都内62市区町村を42の選挙区に分け、当選者が1人の「1人区」から、8人が当選する「8人区」までさまざまだ。
昭和40年の議長選挙汚職事件(黒い霧事件)で、任期途中に解散したことがあるため、全国一斉に県議選が行われる「統一地方選」とは選挙時期が2年ずれている。
主要会派の議席数は自民48、民主34、公明22、共産13、生活者ネットワーク4。54年に鈴木俊一氏が知事に就任して以来、自公の議員数が過半数(64議席以上)を占めて「与党」を形成してきた。
その自公両党が過半数を維持できるかどうかが「勝敗ライン」とされる。
与党は自民58人、公明23人の計81人が立候補。支持基盤の固い公明が全員当選した場合、自民で41人が当選すれば過半数。逆に、自民から18人が落選すると過半数割れする計算だ。
一方の民主は、推薦を入れると、現有の2倍近い61人を擁立し、自公の過半数割れを狙う。追い風を受け追加の立候補者も模索している。
だが、民主が本当に狙っているのは、当選者数で自民を上回る「都議会第一党」の座だ。自民党幹部の一部にも、自公が過半数割れしない場合でも、第一党を民主に奪われれば、自民党の敗北になるという見方があるほどだ。
審判を下すのは、1058万2263人(6月2日現在)と過去最多の有権者。投票率は昭和34年に過去最高70・13%を記録してから下降気味だ。投票日が記録的猛暑となった平成9年は史上最低の40・80%。小泉旋風の13年は50・08%まで回復したが、過去5回の平均投票率は49%だ。
当選すれば、都道府県議の最高額103万7000円の月額報酬を得る。国会議員の約130万円(歳費)には及ばないが、年3回の期末手当もあり年収は1770万円。月額報酬では全国最低の島根県(約65万円)の約1・6倍だ。加えて調査活動用の費用「政務調査費」も全国最高の1人月額60万円(年間720万円)が支給される。
国政選挙の「バロメーター」
都議選が国政選挙を占う「バロメーター」と呼ばれるのは、その歴史ゆえだ。
代表例が平成13年。「小泉ブーム」の中で行われた都議選で自民候補は55人中53人が当選し、直後の参院選でも自民が大勝した。
ほかにも、元年の都議選で3倍増の29議席を得た社会党(当時)が、参院選で「マドンナブーム」を巻き起こし、議席を大幅に増やしたことがある。
5年の都議選はさらに象徴的だった。結党直後の日本新党が都議選初登場で20議席を獲得。続く衆院選でも35人が当選し、代表の細川護煕氏が首相に就任する「おまけ」までついた。
もちろん、都議選後に民意が一変することもある。
前回17年の都議選は、自民微減、民主増だったが、その後、小泉純一郎首相(当時)が郵政民営化を争点に解散を断行すると風向きは変わり、自民が歴史的圧勝を飾った。
今年は9月10日に現在の衆院議員が任期満了を迎えるため、秋までに衆院選がある。内閣支持率が低迷する麻生太郎首相は危機感を強めており、都議選の自民党立候補予定者を激励しようと、都内の選挙事務所行脚を6月7日に始め、すでに一巡した。
ただ、こうした首相の異例の応援が「都議選敗北なら首相進退」というムードを生み出しているのも事実。慌てた麻生首相は6月25日、日本記者クラブでの会見で「地方選は地方選。国政選挙とは別なものだ」と述べるなど火消しに躍起だ。(比護義則)
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