●「ブログ・SNSの経済効果に関する調査研究」の結果の公表
総務省情報通信政策研究所調査研究部
総務省情報通信政策研究所では、ブログ及びSNS(ソーシャルネットワーキングサイト)について、2008年度の市場規模を推計した結果を取りまとめましたので、公表します。
CGM(Consumer Generated Media:消費者生成型メディア)を代表するブログ及びSNSは、日本で本格的に商用サービスの提供が開始されてから5年以上が経過し、サービス利用の拡大や市場の成長がみられています。このことから、本研究所では、ブログ及びSNS活動が収益をどの程度生んでいるのかについて把握することとし、ブログ及びSNSの市場規模及び関連市場規模について推計を行いました。
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ブログ・SNSの経済効果の推計 平成21年7月
総務省情報通信政策研究所 調査研究部 から 抜粋
≪参考1≫ブログ・SNS市場の収益構造
市場の5分類(①~⑤)それぞれの収益構造は、以下のとおり
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2.ブログ市場規模
○2008年度のブログ市場規模は、約160億円。関連市場も含めると、約1961億円と推計。
○2008年度の市場規模を分類別に見ると、EC(約43%)及び広告(約42%)の割合が高い。
ブログ利用者のアフィリエイト利用や、ブログの特性を生かした口コミ広告が主体となっている。
○2010年度の市場規模は、約183億円と予測。
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[1]ブログ市場規模の推計方法(概要)
● ブログ登録者数
①64サービス毎の登録者数を、事業者アンケート回答又は公表値から集計。
②登録者数が不明のサービスについては、登録者数とPV数の関係式を求め、PV数から登録者数を推計。
大手10サービス
その他サービス
●ページビュー(PV)
①64サービス毎のPV数を、事業者アンケート回答又は公表値から集計。
②PV数が不明のサービスについては、登録者数とPV数の関係式を求め、登録者数からPV数を推計。
③登録者数も不明な場合は、AlexaInternetによるPV数を使用して推計。
●(1)EC(アフィリエイト)
(1)EC(アフィリエイト)
①PV数、アフィリエイト掲載ページ率、ページ当たりアフィリエイトリンク数、リンク先商品価格、リンクのクリック確率、クリック後の購入確率から、事業者ごとのEC経済効果を推計して集計。
②①で求めた値に、成果報酬還元率を乗じて、EC市場規模とし、残りをEC関連市場規模とした。
(2)広告
①純広告:想定年間収益(広告枠)に出稿率を乗じ、事業者ごとの売上を推計して集計(不明な場合はPV数より推計)。
②口コミ広告:想定年間案件数に単価を乗じ、事業者ごとの売上を推計して集計(不明な場合はPV数より推計)。
③コンテンツマッチ広告:PV値、コンテンツマッチ掲載率、クリック単価、クリック確率から、事業者ごとの売上を推計し集計
大手10サービスの推計値を基に、登録者数又はPV比率での割戻しにより推計
(3)サービス
①登録者数、有料版会員比率、年間サービス利用料から、事業者ごとの売上を推計して集計
(2)広告
(3)サービス
(4)出版
①アマゾンサイトを検索して、2008年度に出版されたブログ書籍及び販売
価格をリスト化し、推定販売部数を掛けて、経済効果を算出。
②①で求めた値に、ブログ登録者への印税収益(10%と仮定)を乗じて、市場規模とし、残りを関連市場規模とした。
(5)ブログソフトウェア
インターネット白書等からイントラネットにブログを導入する企業数及びホームページとしてブログを利用する企業数を推計し、大手社のライセンス等価格と掛け合わせて算出。
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