●岸和田市長、200万円渡す…自民推薦得る目的
読売 2017年11月27日 14時31分
大阪府岸和田市の信貴しぎ芳則市長(56)が2013年の前回市長選前、自民党の推薦を得る目的で、同市内の建設会社の男性役員に200万円を渡していたことがわかった。
信貴市長は27日、同市内で記者会見し、「推薦をもらうための金。役員を通じて自民党の関係者に渡ると思った」と説明。信貴市長や自民党側の関連政治団体の政治資金収支報告書には記載されておらず、政治資金規正法や公職選挙法に抵触する恐れがある。
一方、この建設会社役員も27日、同市内で記者会見し、「受け取った金は、現在、自民党の衆院議員である神谷かみたに昇氏に渡した」と証言。これに対し、神谷氏は、これまでの読売新聞の取材に対し「金は一切もらっていない」と全面的に否定している。
●「岸和田市長から200万円」 自民関係者 13年の市長選巡り
東京 2017年11月27日 夕刊
二〇一三年の大阪府岸和田市長選を巡り、信貴(しぎ)芳則市長(56)の当時の支持者で自民党関係者が二十七日、同市内で記者会見し「自民党の支持を取り付けるため、信貴氏から現金二百万円を預かり、地区幹部に渡した」と証言した。関連団体の政治資金収支報告書に記載はなく、政治資金規正法や公選法に抵触する恐れがある。
信貴市長は共同通信の電話取材に応じ「支持者から『ちゃんとしてあげる』と言われ、選挙準備金として支持者に現金二百万円を委ねたのは事実だ」と述べた。
市選挙管理委員会に提出した選挙運動費用収支報告書への不記載も認め「バタバタの中で、記載を忘れていた。違法性の認識はない」と話した。
この支持者は、同市内の会社役員で自民党岸和田支部組織部長の日田孝志氏(55)。一三年十月、信貴氏から二回にわたり、百万円ずつを預かったという。
信貴氏は実際に自民の推薦を得て同十一月の市長選で初当選。今月二十六日の市長選に無所属で出馬、自民推薦の元市議を破り、再選を果たした。
●【岸和田市長資金提供】信貴氏から預かった現金「座布団の間に挟んで神谷氏に渡した」と元支持者が証言 「裏金と取ってもらっていい」
産経 2017.11.27 15:05
大阪府岸和田市の信貴(しぎ)芳則市長(56)が平成25年の前回市長選をめぐり、自民党の支援を取り付けるために当時の支持者だった自民関係者に資金を提供していた問題で、信貴氏から現金を預かった党岸和田支部組織部長の日田孝志氏(55)が27日、同市内で会見し、預かった全額を自民党の神谷昇衆院議員(68)=比例近畿=に渡したと証言した。神谷氏はこれまでの産経新聞の取材に、現金のやり取りを全面的に否定している。
一方、前日投開票の市長選で再選を果たした信貴氏も27日、市役所で会見。日田氏への200万円の提供を認めたが「党の推薦を取り付けるためのお金と認識していた」と政治献金だったとの見解を示し、「忙しくて政治資金収支報告書に記載することを失念していた」と釈明した。そのうえで「昨日当選させていただいたので、2期目も市政運営に邁進したいと思っている」と強調した。
日田氏によると、25年11月の前回市長選では当初、自民市議だった信貴氏のほか、自民の岸和田支部長も立候補を表明していた。
日田氏は告示前に、岸和田市などを地盤とする自民党大阪府第18選挙区支部の支部長だった神谷氏と面会する約束を取り付け、信貴氏に「神谷氏に会う。(金を)渡すんやったら渡す」と事前に意向を確認。信貴氏は「お願いします」と現金を託した、としている。
日田氏は同年10月4日に堺市内の料亭で、同月30日には大阪市内のうなぎ店で神谷氏と面会したと説明。それぞれ封筒に入れた100万円を手渡したと証言した。2回とも一般人を含む3人で会い、日田氏は「その人物が席を外した間に、現金をざぶとんの間に挟んで神谷氏に渡した」と述べた。提供の趣旨については党の推薦と選挙協力の依頼だったとし「裏金と取ってもらっていい」と語った。
日田氏が1回目の面会をしたとする10月4日以降に当時の岸和田支部長が市長選への不出馬を決め、信貴氏が自民の推薦を受けることが決定している。
一方の神谷氏は取材に対し、日田氏と面識があることは認めたが、現金授受については「記憶にない」と否定し、政治献金であれば適正に処理していると強調した。
200万円のやり取りについては、信貴氏、神谷氏いずれの関係団体の収支報告書にも記載がない。
選挙での票のとりまとめを依頼して金品を渡す行為は公職選挙法が禁じる買収に当たる可能性があるが、3年の公訴時効が成立しているとみられる。一方、政治資金規正法が禁じる収支報告書への不記載、虚偽記載の時効は5年。
神谷氏一問一答 「記憶にない」「青天の霹靂」
神谷昇衆院議員は22日に産経新聞の取材に応じ、信貴芳則・岸和田市長側からの現金供与について全面的に否定していた。主なやり取りは次の通り。
--平成25年の岸和田市長選の直前に信貴氏側から現金を受け取ったか
「記憶にない」
--現金を渡したと証言している日田孝志氏との関係は
「4年前の市長選で一緒に行動した。仲良くして一緒に行動して、信貴さんを勝たせた仲間。(今回の指摘は)私にしたら青天の霹靂」
--日田氏は現金を持って行ったとしている
「日田氏が勝手に言っていること。信貴さんはそんなこと言っていませんよ」
--政治献金の記載漏れなどではないのか
「そんなのだったら、ちゃんと(政治資金収支報告書に)書いている。領収書を出してまずい話ではない」
●岸和田市長、自民党推薦もらうため200万円渡す…関係者が証言、神谷衆院議員は否定
毎日放送 11/27 19:22
大阪府岸和田市の信貴芳則市長が4年前の市長選の際、自民党の推薦をもらうため現金200万円を自民党関係者に渡していたことがわかりました。現金の行き先は地元をとりまとめる立場の神谷昇衆院議員。「汚れ仕事を引き受けた」とする関係者が生々しい受け渡し現場の様子を証言しました。
27日カメラの前で「証言」を行った自民党岸和田支部の役員・日田孝志さん(55)。4年前、岸和田市の信貴市長が初当選した際の選挙で「汚れ仕事」を引き受けたといいます。
「俺行ってくるからどうする?渡すんやったら渡すよっていう話をしたところ、(信貴市長が)じゃあお願いしますという話だった。そこで私が100万円を預かって、料理屋さんに行きました」(自民党岸和田支部 日田孝志さん)
当時、選挙を前にどうしても自民党の推薦がほしかった信貴市長。そこで、地元をとりまとめる責任者・神谷昇衆院議員に推薦をもらえるよう働きかけを行ったといいます。
「神谷議員が指定した堺の料理屋さんの方で会うことになりまして」(日田孝志さん)
4年前の10月4日、日田さんは信貴市長から100万円を受け取り、神谷議員が待つ堺市内の料亭を訪れます。
「私は座布団の下に100万円を入れました。先生頼んますという感じで座布団の下に入れたら、その時は2人ですんで『お気遣いさせて申し訳ありません』『大事に使わせていただきます』という話だった」(日田孝志さん)
Q.なぜ日田さんが間に入った?
「危ない橋を渡るじゃないけど、そういうお金のやりとりができるのは僕しかいなかった」
100万円を受け取ったという神谷議員の働きかけのおかげか、信貴市長には無事、推薦が出ることが確実に。そこで日田さんはお礼のためなどとしてもう一度、信貴市長から100万円を受け取り、今度は大阪・本町のうなぎ料理店に赴きます。
「2回目は渡すときに『いやいや…』と2〜3回されたけど、先生、これからのこともあるんでお願いしますと話したら『日田さん、これ分けましょうや』という話があった」(日田孝志さん)
そう言いながら、2回目の100万円も全額受け取ったという神谷議員。政治資金として領収書を発行することはなかったといいます。
「向こうはそのまま裏のお金という認識で受け取られたのかな。でも本来そうじゃないですよね。表に出さないといけない話だと思って、証言しているわけで」(日田孝志さん)
この証言を受け急きょ会見を開いた信貴市長。自民党の推薦を得るため200万円を預けたことは認めたものの、行き先は知らなかったと話します。
「俺の方で『あんばい』したるからという方が現れまして、その人に委ねたような格好です」(岸和田市 信貴芳則市長)
Q.現金を提供したことは事実?
「はい、促されてというか『あんばい』したるからということで。泉州弁ですけど、あんばいやっちゃるということで、『いい方向に持っていく』という、彼の指示です」
Q.誰にわたるお金というのは?
「それは聞いてないですね」
Q.誰に渡る金か認識していない?
「はい」
一方、200万円を受け取ったとの証言が出た神谷議員は「ご指摘の事実はありません」とコメントを発表しています。これを受け岸和田市民は?
「本当にしたんやったら、自分から市長は辞退してもらわな」(男性)
「気持ちのええもんじゃないよね、そんなことしかできへんのかと感じたけど」(女性)
●違法献金 岸和田市長、再選も現金を自民党の神谷昇衆院議員に提供していたか/自民党、信貴(しぎ)芳則市長。自民党の神谷昇衆院議員、当選(再選)してすぐ200万
まとめまとめ 2017年11月27日
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