tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

スーパー山岳ガイド

2018-01-11 22:26:51 | プチ放浪 山道編

ネパールの山岳ガイドは2種類の人たちがいる。今回、ぼくらを率いてくれたのは、フリーランスのガイド。自分のスケジュールに合わせて、自由に日程のあったトレッキング・ツアーを選べるうえ、自分の得意とする分野でテーマを決めて、ツアーの企画ができる。ぼくらのスーパーガイドは渡り鳥の生態に詳しく、そのシーズンであれば、バードウォッチングを盛り込んだツアー企画を旅行会社に提案し採用の実績もあった。

一方、可哀そうなのは旅行会社に所属する山岳ガイドたち。代わりのガイドはたくさんいる買い手市場ゆえに、自分でスケジュールを調整するなどできるはずもない。言われたままに、一か月のうち、半分以上は家族と離れて山小屋から山小屋への暮らし。家族とはほとんど会えない日々を送る。いわゆるブラック職場。そのうえ、ネパールにはカースト制度といった悪しき習慣も残っていて、ガイドはどちらかといえばサーバントの身分。山小屋で出される食事はトレッキング客と区別されていて、ララ ラーメンと呼ばれる現地の即席メンだけ。
当然のことながら、大食の彼らはそれでもつはずがなく、同行した客の食べ残しをもらって食べたりして飢えをしのいでいる。

ヒンズー教では、同一の皿の上の食べ物のシェアはタブーだ。他人の食べ残しを食べるなどもってものほか。しかし、ネパールの山岳ガイドは、そのほとんどが田舎の出身で仏教徒。それゆえ、事故で死んだ牛など好んで食べるし、食事の時、ピザの半切れを左手で持って食べたりする。われわれ日本人と変わらない。
最初はその辺の事情が分からなくて、日本から持って行った行動食をシェアすべきかどうか迷っていたが、ツアーの後半にはロッジにわざと多めに食事を頼み、高山病を口実に、彼らのために食事を手つかずで残すようなことをしていた。


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