ラムサール条約登録地の奥日光。戦場ヶ原の標高は1400m。その広さは400haにおよぶ。冬の戦場ヶ原は白い雪で一面覆われている。
ニホンジカよけのフェンスをくぐって中へ。
ふんわり積もった雪面に、淡い水色の木立の陰が躍る。森の青い影。雲の切れ間に見えた男体山には白煙。山頂は風が強そうだ。
時折、木立の間から太陽の光が差し込み、つぎつぎと青く優雅な縞模様を白い雪面に浮かび上がらせる。ふと足元に目を落とすと、自分の影もんまた青く樹影に重なり、丘の起伏を染め上げている。樹影を横切るのは、雪上につづく野兎の足跡。
積雪の下の地面はほぼ0℃。植物は厳しい冷え込みと乾燥から守られる。しかし、雪の下は太陽の光が届かない暗黒でしかも多湿あり、雪腐病菌の侵入や積雪による圧力のリスクがある。
柔軟性に富む木々たちは、最初のうちは雪の下に倒伏していても、やがて雪圧にうちかって立ち上がる。
小田代が原の一本の白樺が貴婦人と呼ばれる理由はそこだ。
つぶされても、つぶされても何度でも何度でも立ち上がる。その凛としたたたずまいに、誇り高き貴婦人を思い浮かべるのだろう。
奥日光も厳寒期の寒気から解放され、春めく日差しも増してくる。積雪も凍って硬くなり、ウサギたちの雪面を駆け回る春が近い。
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