詩誌『ネビューラ』の壺阪さんの「言葉」をめぐる文章に感銘を受けた
詩誌『ネビューラ』の最新号(12号)の「編集後記」の壺阪輝代さんの文章を読んでいて、何だか感動した。詩と言葉についての、深い思いが伝わってきた。失礼だが、引用させていただく。
「必要があって、第一詩集から最新の詩集までを読み返す機会があった。えっ、これだけなの、というほろ苦さがよぎる。それと同時に、『言葉』の不思議さも味わった。第一詩集の作品の中の一行の言葉から、当時の自分の内面が瞬時に蘇ってくる。その言葉を使った理由までもが。
詩の言葉は、作者そのものであると言われる。どんなに隠そうとしても、作者の感性がとらえたものが言葉に刻まれるからだ。そう思うと、詩は怖い。だが、おもしろい。
詩集は、作者にとって心の履歴書である。そんな発見をさせてくれた、今年の春だ」。
「作品の中の一行の言葉から、当時の自分の内面が瞬時に蘇ってくる。その言葉を使った理由までもが」、すごい「言葉」だ。感銘を受け、私の心に書き留めた。
一方で私はと言えば、ブログに毎日その日の出来事や思いを書き綴っているが、それは「書き流している」という感じだ。ま、比較すること自体が無意味なのだが。
ところでその壺阪輝代さんが、同じ「ネビューラ」同人の日笠芙美子さん、そして詩誌『ネビューラ』の表紙の絵を描いている尾崎博志さんと三人で、毎年開催している「現代詩画展」。今年(第6回)は、5月25日(火)~30日(日)までの間、ギャラリー夢想庵(岡山市北区天神町2-28)で開催される。
壺坂さんと日笠さん、お二人の詩に、尾崎さんの画が添えられている。その素敵な空間に、少しだけ心が研ぎ澄まされたり、遊ばせたりすることができる。是非とも、一度身を置かれることをお薦めする。