過酷な運命を背負いながら明るく生き続けるキベラスラムに生き学ぶ子どもたち
とても大切な批判などもしていたため、本来もっと早くアップすべきことがたくさん後回しになっている。また、読んだ本の感想なども書きたいと思ってもいたのだが、書けないままできている。ま、それもこれも人生と考えて、ぼつぼつと生きて、ぼつぼつ書いていきたい。
さて、今日報告するのは、12日(日)に開催された「トーク&ライブ『ケニア キベラスラムで見つけた希望の光』」のことだ。ケニアの首都ナイロビにうるケニア最大のスラムの学校マゴソスクールから、校長先生や生徒たちが来てくれた。案内役は、いつもの早川千晶さんだ。
早川千晶さんは、「ナイロビ最大級のスラム・キベラでのストリートチルドレンのための学校建設・運営、スラム住民の生活向上プロジェクト、リサイクル運動、大自然体験ツアー、アフリカの面白さを日本に伝えるイベントの企画、マサイのコミュニティが行うエコツアーのサポートなどを行っている」方だ。
さて、キベラ・スラムで暮らす子どもたちの状況はまさに深刻で、孤児、浮浪児、極度の貧困、労働、 虐待など、筆舌に尽くし難い過酷な状況下で懸命に生き抜いている。
今回来日してくれた一人の子どもは、「両親亡き後、親戚から食事も与えられず、虐待を受け、逃げて森で草を食べ続けて生き抜いた。生後6ケ月の弟を物乞いをしながら育てた。苦しい時も、母が教えてくれた、ネバーギブUP!で 常に前へ進むことにしている」などを語った。「幸せを掴みたいなら辛い過去は流して、今を一生懸命生きればいい」とも語った。
どの子どもたちが語ったことも、育った環境の違いにより内容は違うものの。みんな等しく過酷な人生だった。そんな子どもたちが、眩しい笑顔でダンスをし、声高らかに唄った。会場の参加者もみんなその踊りの輪に加わった。参加することで励まされ、「元気で生きていこう」と勇気ももらった。とても素敵な「催し」だった。
ところで、この催しは、いつものように我が友人が中心となって開催した。こうした催しは、誰がが引き受けないと開催できない。その意味で、友人の決断と努力に敬意を表しつつ、それでもなお、内容が素晴らしいだけに、来年はさらに大きな輪の拡がりのなかで開催することを期待したい。
食すことは、いのちへの敬畏、映画「天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”」
昨日、映画「天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”」を観に行った。ほとんど観客はいないだろうと考えていったが、ナント、とても多くの方が入場されていた。こうした映画をたくさんの方が観てくれるんだと少しだけ嬉しかったが、よく考えると昨日は「レディスディ」(女性は1000円)だった。確かに、男性は私以外、一人もいなかった。
映画「天のしずく」は、農と食を通して、人の命の尊厳を改めて考え直す映像記録だ。「脳梗塞で倒れ、嚥下障害により食べる楽しみを奪われた父。その最後の日々を、母と娘(辰巳芳子)が工夫した様々なスープが支えた」。それがいのちのスープの原点だそうだ。
「いのちの始まりに母乳があり、終わりに唇をしめらす末期の水がある。人の命は絶えることのない水の流れに寄り添って健やかに流れる。映画で描かれる、辰巳芳子のスープにも長い物語がある。調理以前は、海・田畑など日本の風土が生み出す生産の現場。調理後にはスープを口にする家庭や施設、病院など多様な人の絆が見えてくる」(映画のHPより)。
映画の中で、「食すことは、いのちへの敬畏。食べものを用意するとは、いのちへの祝福」だとのフレーズに、心が震えた。もっと食に拘りを持って生きることの大切さを改めて教えられた。