tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

再び AI について

2018年06月05日 11時27分36秒 | 科学技術
再び AI について
 蒸気機関の発明、実用化から、ガソリンエンジン、電動モーターの活躍、更にエレクトロニクス、そしてAI と科学技術の発展はまさに幾何級数的で、最近はAIは人間を超えるかとか、AIの発達で、人間のする仕事は無くなって、大失業時代が来るなど、いろいろ心配する向きも多いようです。

 以前にも一度 AIについて書きましたが、私自身は生来の楽観主義的な性格のせいか、AIの進歩には期待こそすれ、心配はしていません。
 防犯カメラの社会的な貢献は凄いものがありますが、最近では、映像技術との組み合わせで、大衆の中から犯罪者を識別し、特定してしまう事も出来そうです。

 しかし、不審尋問をし、取り押さえるのはやはり人間に仕事でしょう。やはりまだまだ、人間がやらなければならない仕事は無くならないと思います。

 最近ときに耳にするんは、ドクターG とか、裁判官のように、あらゆる病状や症例、あるいは法律・判例を知り尽くすことが必要な仕事は最もAIに適しているなどという見方です。
 確かに、人間の脳は、記憶が薄れたり、関連する類似の事にうっかり気が付かなかったりすることもあるという構造になっています。

 しかし、AIはインプットされた情報はすべてきちんと検索して、忘れたり見落としたりすることはないでしょうから、そういう意味では人間より優れているでしょう。
 でもこれは、われわれが面倒な計算を電卓に頼るのと同じで、それを利用して、最終的に判断するのが人間の役割でしょう。

 データの保存や処理はAIに任せて、人間の仕事の質がより高く、より早く出来るようになるというのが到達点でしょう。
 しかし、AIは自分で資料やデータの収集はせず、インプットも人間が手伝ってやらないとできませんから、その辺りが確りしていいないと、良いAIにはなれないでしょう。

 このプロセスは、基本的には生産現場などの技術革新と同じでしょう。
 やるべきことは解っているのだけれど、人間がやっていたのでは時間もかかるし、精度もばらばらになる、それならロボット(自動機械)にやるべきことをきちんと教えて(プログラミングの組み込み、工具の精度や強度の設定などをきちんとし)作業はロボットにやらせて、その結果を利用し、人間自身はその間もっと前向きの仕事をするというのが今までの経験です。

 世の中は人間が主人公ですから、AIの発達自体も、人間の能力を超える事にはなりそうもありません。
 
 星新一さんのショートショートでしたか、「巨大なコンピュータに世界中の神様に関する情報をすべてインプットしたら、コンピュータが消えて、この世に「神」が実在することになった」といった話があったように記憶します。

「さすが」星新一とうなりましたが、SFの世界は別として、AI自体が「自分で勝手に育つ」ようになるにはどんなプロセスが必要になるのでしょうか。