tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

ショウ・タイムは終わりました

2018年06月14日 10時28分22秒 | 国際経済
ショウ・タイムは終わりました
 米朝首脳会談から1日経って、マスコミの熱狂、両首脳の笑顔が実況から記憶に変わり、米朝両国は勿論、境を接する韓国、多様な問題を抱える日本、さらには世界の国々も、「さてこれから・・・」と考えることになったようです。

 一方では北朝鮮にとっての「体制維持」の具体化の動き、他方では米・韓・日、そして世界にとっての「朝鮮半島の非核化」への現実的なアプローチがこれからの議論の的という事でしょう。

 すでにポンペイオ米国務長官は、トランプ大統領の任期である2年半以内に、北朝鮮の大規模な軍縮の達成を望む」とし、トランプ大統領の任期中に「北朝鮮の核開発の放棄に向けた主要な作業の完了」という考えを示しています。

 金正恩氏は労働新聞に30数枚の首脳会談の写真を載せ、この国(北朝鮮)のリーダーの役割を果たせるのは自分だけという国民へのアピールを開始しました。

 これからが、両国、両首脳の知恵と力の本格的な発揮の段階という事になるのでしょう。
 容易な道のりではないでしょうが、世界の良識ある世論の応援や、国連やその機関の役割なども広く活用して、より早く、よりよい地点に到達することを願うのみです。

 ところで、日本はこれまで、全てはアメリカ経由、という一貫した立場を取ってきましたが、トランプさんに頼めるのはもうここまででしょう。
 拉致問題については「北朝鮮は『解決済み』と言っているが、金正恩は何も言わなかった」という情報が入っています。ここからは「あとは日朝の問題でしょう」ということになるのが自然の成り行きでしょう。

 日本としては、北朝鮮の主張する、賠償を含む戦後処理問題が、どんな議論になるのか、それとアメリカの言う、非核化の実現に対応する経済援助は韓国・日本の経済力を活用したいという意向とはどのような関係になるかなど、当面の安倍政権の課題としても、さらに長期的な日朝関係にしても、困難な問題は多でしょう。

 ある意味では、アメリカも北朝鮮も、ともに、日本の経済力に頼らなければならないという可能性は大きいようです。
 北朝鮮の出方次第ですが、問題は困難度の高いものになりそうな気がしていますが、現実はどう展開するでしょうか。

 平和と国際貢献をモットーとする日本外交ですが、安倍政権を含め、これからがいよいよ大変な時期になるようです。