tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

「スマート・ワーク」を流行らせよう

2018年06月25日 13時41分17秒 | 労働
「スマート・ワーク」を流行らせよう
 国会の会期延長が決まって、与党は最重要法案という事で、「働き方改革」と「カジノ」を何とか通したという事のようです。

 こんなものが最重要法案になるのが、竜頭蛇尾となったアベノミクスを象徴するのかもしれませんが、カジノは論外として、「働きかた改革」についても、高度プロフェッショナルへの固執、副業・兼業を推進する方針など、当初掲げた長時間労働是正は何処へ行ったのかというような状態になってきました。

 もともと「働き方」などというものは極めて個人的なものですから、法律で決めるとすれば、賃金で言う「最低賃金」と同じように、1日の最長労働時間ぐらいでいいのです。後は働く本人あるいは労使の交渉に任せれば、立法の手間もコストも大幅減です。

 そういう意味で「本当の働き方改革」は、働く人それぞれの心の中に織り込まれなければ生きてこないものなのでしょう。

 このブログでも既に「働きかた改革」法案に関連して、「 スマート・ワーク」を提唱しました。政府与党の掲げる「働きかた改革」が何か訳のわからないモノになってしまった現在、改めて、個人ベースの「働きかた改革」について真剣に考えなければならない思うところです。

 最近、マスコミその他、いろいろな場で「スマート・ワーク」という言葉が流行り始めています。私もこの言葉は大好きで、心の中では、この言葉が流行れば、それこそ本当の「働き方改革」に繋がるのではないかと考えているところです。

 電力関連では、多様な電源から供給される電力を最も効率的に、多様な消費者に供給する配・送電網をスマート・グリッドというようですが、いろいろな仕事を最も効率的にこなすのが「スマート・ワーク」でしょう。

 工場でも事務所でも、超ベテランの動きには無駄がありません。仕事場も卓上も綺麗に方付いていて、忙しそうな顔をしていませんが、仕事はどんどんすすんでいく・・。そんなイメージでしょうか。

 多分、頭の中もきちんと整理されていて、仕事の順序、段取りなどは瞬時に判断し、意思決定しているのでしょう。
 5SやQCの7つ道具などは頭の中の引き出しに整理されていて、体を動かすときは無意識に動線管理をしているのでしょう。

 管理職であれば、仕事に対する組織・人間の最適な組み合わせが即座に判断でき、無駄な時間を使わないために生じる余裕が、部下を育てる言動や職場の和を保つジョークなどを生むでしょう。

 そうした理想のスマート・ワークの基盤は「時間に対する意識」だと考えられます。仕事を命じる者、仕事を実行する者の時間管理の意識のベクトルが揃えば、組織としてのスマート・ワークにつながるでしょう。
 
 時間に追われるのは「ダサい」仕事の仕方でしょう。時間をスマートの管理できるだけの時間管理の技を身に着け、それによって逆に時間の余裕を生むというのが「スマート・ワーク」でしょう。

ダサい仕事の仕方は止めて、我が職場は「スマート・ワーク」の職場といった具合に「スマート・ワーク」ということばを、5SやQC のように、職場の合言葉にするのはどうでしょうか。