企業物価がこの2月は、対前年同月比で9.3%上がりました。原因は原油などの国際価格が上昇したからで、輸入物価指数を見ますと昨年11月には(同)45.3%も上がり、この2月には原油価格が少し下がって34.0%の上昇になっています。
輸入物価が上がれば、企業物価が上がり、いずれ消費者物価も上がると誰もが考えます。消費者物価はこの2月で、未だ0.9%の上昇です。
政府は、輸入価格が上がったたら、その分は価格を引き上げなさいと言っていますが、ガソリンが1ℓ=160~170円になって困っているようです。
円安も進んでいます。去年の2月は$1=105円台でしたが今日は121円になっています。
輸入するものは殆どドル建てですから円安になると円安の分値段が上がることになります。
輸入価格が上がっている上に円安になりますと、ダブルパンチで円表示の輸入価格は上がり、最終的には、消費者物価に影響してくることになります。
という事で今からインフレが心配されています。
あまり影響が出ないうちに、原油価格も下がり円安も元に戻ればいいのですが、経済評論家やマスコミはこれは構造的は変化で、今後インフレになるなどと指摘します。
具体的な話では、原油が上がって、ガソリンが上がったから、政府に補助金を出せとかトリガー条項を適用せよという意見が出て、政府は検討をしています。補助金の方はもう出ています。ただしガソリンなど燃料だけです。
なにか場当たり的な対策のようですが、こういう場合はどうするのが一番まともかという議論は一切ありません。本当はどうすればいいのでしょうか。
という事で、輸入価格が上がった場合の、誤りのない対処法を考えてみます。
実は、これはすでに、1970年代のオイルショックの時に、理論的には結論が出ていて、当時の日本は、政府も解っていたのですが、忘れてしまったり、当時のことを勉強していなかったりで、また、議論になっているのでしょう。
原油価格の上昇については過日取り上げましたので、基本的には同じことですがもう一度整理したいと思います。
輸入品が上がった、円が安くなった、とはどういう事でしょうか。
それは、外国からモノやサービスを買う時、自分の稼ぎの中から今迄より余計に払わなければならないという事です。
日本の場合稼ぎというのはGDPです。つまり、同じだけ輸入しても、GDPの中から、今迄より余計支払うことになるのです。その分、日本は貧しくなるのです。
これが輸入物価上昇の「真実」です。日本が貧しくなったのですから、国内でどうやっても元の豊かさには戻りません。政府に補助金を出してもらっても、政府のカネは国民からの税金か借金ですから、結局、国民が不公平な形で負担することになるだけのことです。
一番公平なのは、輸入品値上がり分はきちんと価格転嫁して(便乗値上げはいけません)輸入品を余計使う人が沢山負担し、少し使う人は少し負担するとい価格メカニズムに従って負担することでしょう。
そして、海外に高く売れる商品を開発して、高く売って取り返すという事を日本はやって、オイルショックの後「ジャパンアズナンバーワン」になったのです。
産油国は石油を一時高く売っても値下がりするときもあります。そして、いつかは再エネの時代になるのでしょう。最後は頑張った国が勝つのです。それが最善の対策です。
(円安の場合については、少し違った要素が入ってきますが、基本は同じです。)
輸入物価が上がれば、企業物価が上がり、いずれ消費者物価も上がると誰もが考えます。消費者物価はこの2月で、未だ0.9%の上昇です。
政府は、輸入価格が上がったたら、その分は価格を引き上げなさいと言っていますが、ガソリンが1ℓ=160~170円になって困っているようです。
円安も進んでいます。去年の2月は$1=105円台でしたが今日は121円になっています。
輸入するものは殆どドル建てですから円安になると円安の分値段が上がることになります。
輸入価格が上がっている上に円安になりますと、ダブルパンチで円表示の輸入価格は上がり、最終的には、消費者物価に影響してくることになります。
という事で今からインフレが心配されています。
あまり影響が出ないうちに、原油価格も下がり円安も元に戻ればいいのですが、経済評論家やマスコミはこれは構造的は変化で、今後インフレになるなどと指摘します。
具体的な話では、原油が上がって、ガソリンが上がったから、政府に補助金を出せとかトリガー条項を適用せよという意見が出て、政府は検討をしています。補助金の方はもう出ています。ただしガソリンなど燃料だけです。
なにか場当たり的な対策のようですが、こういう場合はどうするのが一番まともかという議論は一切ありません。本当はどうすればいいのでしょうか。
という事で、輸入価格が上がった場合の、誤りのない対処法を考えてみます。
実は、これはすでに、1970年代のオイルショックの時に、理論的には結論が出ていて、当時の日本は、政府も解っていたのですが、忘れてしまったり、当時のことを勉強していなかったりで、また、議論になっているのでしょう。
原油価格の上昇については過日取り上げましたので、基本的には同じことですがもう一度整理したいと思います。
輸入品が上がった、円が安くなった、とはどういう事でしょうか。
それは、外国からモノやサービスを買う時、自分の稼ぎの中から今迄より余計に払わなければならないという事です。
日本の場合稼ぎというのはGDPです。つまり、同じだけ輸入しても、GDPの中から、今迄より余計支払うことになるのです。その分、日本は貧しくなるのです。
これが輸入物価上昇の「真実」です。日本が貧しくなったのですから、国内でどうやっても元の豊かさには戻りません。政府に補助金を出してもらっても、政府のカネは国民からの税金か借金ですから、結局、国民が不公平な形で負担することになるだけのことです。
一番公平なのは、輸入品値上がり分はきちんと価格転嫁して(便乗値上げはいけません)輸入品を余計使う人が沢山負担し、少し使う人は少し負担するとい価格メカニズムに従って負担することでしょう。
そして、海外に高く売れる商品を開発して、高く売って取り返すという事を日本はやって、オイルショックの後「ジャパンアズナンバーワン」になったのです。
産油国は石油を一時高く売っても値下がりするときもあります。そして、いつかは再エネの時代になるのでしょう。最後は頑張った国が勝つのです。それが最善の対策です。
(円安の場合については、少し違った要素が入ってきますが、基本は同じです。)