長い間円高に悩まされてきた日本ですが、この所は急に円安が進んで、1ドルが120円になった吃驚していましたら、122台まで安くなりました。
今は121円台になっていますが、最近は「悪い円安」などという言葉も出来て「インフレになる」とか、「日本の評価が下がっていて危険」などといった意見もあり、判断に迷う所です。
2013、14年には日銀が2回の大幅金融緩和をやって円レートを1ドル80円から1ドル120円の円安にして日本経済は息を吹き返したと言われました。
あの時は「良い円安」だったのでしょう。
このブログで、アクセスがコンスタントにあるものに「為替レートとゴルフのハンディ」がありますが、ゴルフのハンディは、実力に見合ったものがベストなはずで、為替レートもそれと同じです。
日本の実力より円高になると日本は物価は高くて競争力が無くなりますから賃金などのコストを下げて物価を下げ、競争力を回復する努力が必要で、デフレになります。
実力より円安になると、日本の物価は安くて輸出は順調、インバウンドの多くなりますが、輸入原材料などは高くなって輸入インフレになり危険だと言われます。
現状では、日本人は1ドル=110円ぐらいが実力で、円レートはその辺りがよいと考えている人が多いのでしょう。それより円安になるとインフレの可能性も出て来て、良くないという事なのでしょう。
前々回書きました原油価格の値上がりの場合には、日本の富が上納金のような形で産油国に移転するのですが、為替レートの場合は、そういう富の移動ではなく、為替レートの変動分だけ、外国との取引で、売と買の間に価格のギャップが出来るという事です。
基軸通貨はドルですから、取引はほとんどドル建てです。円が10円の円安になれば、1ドルのものを買う人は10円余計出して1ドル札を買って払うことになり、1ドルのものを売る人は、1ドル札を受け取って銀行で円に変えれば10円余計に受け取れるという事です。
輸入業者は損して、輸出業者は得するという事が自動的に発生するのです。
若し、輸入業者は余計払った10円分を完璧に価格転嫁し、輸出業者は得した10円分を完璧に賃金や仕入れに還元すれば、何も変わらずで、もっと簡単に言えば、円レートをドルリンクにする、それより円を止めドルを通貨にすれば、為替問題はなくなります。
しかし現実は、為替差益は輸出業者のもの、輸入業者は十分な価格転嫁はできないのですから、国内で、富の配分に不公平が出ます。
結果は、輸出業者は輸出を伸ばし、輸入業者は倒産したりで、次第に輸出が増え、輸入が減り、貿易黒字が増えて円高になり、バランス回復が、経済メカニズムでしょう。
しかし為替レートは経済の実力に合うように巧く動いてくれませんから、歪んだ為替レートが続いたりすると経済に大きなプラス、マイナスの影響が出ます。
日本は世界的に見ても、こうした場合に、巧みに対応してきた国です。そしてそれは、政府の力というよりは民間の企業や労使の力によるようです。
ですから、今回も、多分大きな失敗はしないのではないのではないかと思っています。
今は121円台になっていますが、最近は「悪い円安」などという言葉も出来て「インフレになる」とか、「日本の評価が下がっていて危険」などといった意見もあり、判断に迷う所です。
2013、14年には日銀が2回の大幅金融緩和をやって円レートを1ドル80円から1ドル120円の円安にして日本経済は息を吹き返したと言われました。
あの時は「良い円安」だったのでしょう。
このブログで、アクセスがコンスタントにあるものに「為替レートとゴルフのハンディ」がありますが、ゴルフのハンディは、実力に見合ったものがベストなはずで、為替レートもそれと同じです。
日本の実力より円高になると日本は物価は高くて競争力が無くなりますから賃金などのコストを下げて物価を下げ、競争力を回復する努力が必要で、デフレになります。
実力より円安になると、日本の物価は安くて輸出は順調、インバウンドの多くなりますが、輸入原材料などは高くなって輸入インフレになり危険だと言われます。
現状では、日本人は1ドル=110円ぐらいが実力で、円レートはその辺りがよいと考えている人が多いのでしょう。それより円安になるとインフレの可能性も出て来て、良くないという事なのでしょう。
前々回書きました原油価格の値上がりの場合には、日本の富が上納金のような形で産油国に移転するのですが、為替レートの場合は、そういう富の移動ではなく、為替レートの変動分だけ、外国との取引で、売と買の間に価格のギャップが出来るという事です。
基軸通貨はドルですから、取引はほとんどドル建てです。円が10円の円安になれば、1ドルのものを買う人は10円余計出して1ドル札を買って払うことになり、1ドルのものを売る人は、1ドル札を受け取って銀行で円に変えれば10円余計に受け取れるという事です。
輸入業者は損して、輸出業者は得するという事が自動的に発生するのです。
若し、輸入業者は余計払った10円分を完璧に価格転嫁し、輸出業者は得した10円分を完璧に賃金や仕入れに還元すれば、何も変わらずで、もっと簡単に言えば、円レートをドルリンクにする、それより円を止めドルを通貨にすれば、為替問題はなくなります。
しかし現実は、為替差益は輸出業者のもの、輸入業者は十分な価格転嫁はできないのですから、国内で、富の配分に不公平が出ます。
結果は、輸出業者は輸出を伸ばし、輸入業者は倒産したりで、次第に輸出が増え、輸入が減り、貿易黒字が増えて円高になり、バランス回復が、経済メカニズムでしょう。
しかし為替レートは経済の実力に合うように巧く動いてくれませんから、歪んだ為替レートが続いたりすると経済に大きなプラス、マイナスの影響が出ます。
日本は世界的に見ても、こうした場合に、巧みに対応してきた国です。そしてそれは、政府の力というよりは民間の企業や労使の力によるようです。
ですから、今回も、多分大きな失敗はしないのではないのではないかと思っています。