tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

プーチンの戦争

2022年03月27日 16時09分30秒 | 国際関係
今回のロシアのウクライナ侵攻問題につては「プーチンの戦争」と言う人が多いようです。

恐らく、ロシアがウクライナの併合を目指して侵略の始めたというのは形式上の問題で、問題の本質(真の原因)を端的に言ってしまえば、プーチンという人間が、旧ソ連かロマノフ王朝の様な大きな国の「皇帝」になりたいという時代錯誤の野望みを持って、その個人的な夢を少しでも実現したいと思ったことから起きたもの、と認識する人が多いからではないでしょうか。

侵攻の始まった初期段階から、ロシア国内のほとんどの都市で「戦争反対」のデモが繰り広げられたという事がその実態を示しているように思われます。

プーチンは自分の思いを押し通すために、デモをする人々を何千人、何万人と逮捕して、国内での自分の意見に反対する行動を抑え、国民が皆この戦争に賛成しているという形を整えることに汲々としています。

デモに参加しないまでも、戦争に反対している人はデモに参加する人の何倍も多いでしょうし、国営放送のウソに騙されている人たちも、何らかの方法で真実を知れば、戦争反対の結論に行き着くのではないでしょうか。

問題は、プーチンが20年余をかけて作ったロシアの統治システムで、どこまで国民を騙し、また抑えられるかが、プーチンの邪悪な野心の命運を決めることになるのでしょう。

この戦争は、まさに「プーチンの始めた」「プーチンの戦争」なのです。ロシア人は、単純にプーチンを信仰している人と、プーチンに(国営放送に)騙されている人と、戦争に反対の人の3つの立場に大きく分けられるのではないでしょうか。

問題は、単純にプーチンを信仰している人と国営放送に騙されている人でしょう。その人たちが、何が真実で、何が正しいかに覚醒したとき、プーチンの野心は決定的に挫折することになるのでしょう。

この戦争は「プーチンの戦争」なのです。そう考えれば、戦争をやめる事の出来るのはプーチンなのです。プーチンがやめと言うまで戦争は続くのでしょう。

アメリカもEUも日本も制裁は出来ても、戦争をやめさせることは至難です。
既にプーチンは、核の使用をほのめかすような発言を脅しか本気か解りませんがしています。
当然、プーチンをあまり追いつめるな、追い詰めるのは危険だという意見が出ています。

矢張り「プーチンの戦争」をやめさせるという仕事はロシアという国の国内の問題として、プーチンを選んだロシア自身にやってもらうのが最良の選択でしょう。
戦争は、国際的な広がりにならず、ロシアの国内問題のレベルに収斂して、ロシアの国内問題として解決し、終戦を迎えるのが本当の解決でしょう。

バイデン大統領は「プーチンに権力を握らせてはいけない」と言っています。これは事の本質を明確に突いています。

既に、プーチンの側近の№1と言われた大統領特別代表のチュバイス氏が辞任、出国と言われ、そのほかにも、政権中枢の異変の情報の流れているようです。

国民が真実に目覚めたとき、プーチンは、権力を失うでしょうし、相手がモスクワやサンクトペテルブルグにいたのでは、核の脅しは効かない事を悟るでしょう。

「プーチンに権力を握らせてはいけない」というバイデン大統領の指摘は、いつの世でも、独裁者は、国の内外の多くの人々に災厄をもたらすという歴史の経験を指摘しているものとして、「プーチン」を独裁者の普通名詞として、何時の時代も、人類共通の指針とすべきものだという気がしています。