tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

人類社会と独裁者の存在:SDGsの視点から

2022年03月14日 16時39分08秒 | 国際政治
今、地球人類は1人の独裁者に振り回されています。
過日「独裁者の傾向ある人を見分ける方法」書きました。しかし、油断すると独裁者は生まれてくるようです。

王朝制が続いている場合は独裁政治は王朝の継続とともに続くこともありますが、民主主義国家では独裁者は個人ですから本人の寿命以上には続かない様です。

ですから、その独裁者が君臨する期間は国の命運が痛ましいことになりますが、独裁者が死亡すれば、後継者がその経験から学び、良い国造りをして、再び国は発展するという事になるよう、国民は考え努力しなければならないのでしょう。

ところで、今、地球人類にとって大事な問題になっているSDGs(持続可能な開発目標)の立場から見ますと、独裁者の存在は、その国という単位で、SDGsの阻害要因になるのが一般的で、例えば、中国の文化大革命、カンボディアのポルポト政権などは、それぞれぞれの国の発展を大幅に遅らせたことは明らかですし、今回のミャンマーの軍事政権でも、ミャンマーの発展は大幅に遅れるでしょう。

歴史に鑑みれば、独裁政治は一般的に、あるいは必然的に結果としてはSDGsに反したものになっていると言えそうですが、それが一国のレベルにとどまらず、地球的な問題になる可能性が大きいのが今日の人類社会の深刻な問題なのではないでしょうか。

それは、すでに皆様お気づきのように、「核兵器」の存在と深く関わる問題です。

すでに今現在、ロシアに君臨する独裁者プーチンは、ロシアが核超大国であることを世界に喧伝し世界人類を人質にとって、自らの意思を押し通ろうとしています。

常人であれば、冗談で言うのも憚られるようなことを、真面目に、世界人類を脅そうとして発言するという異常な人間が核超大国の独裁者として君臨しているというのが現実なのです。

この発言は今は脅しなのかもしれません。しかし今後のロシア対地球人類社会というウクライナ侵攻に発する問題の展開如何によっては、これが単なる脅しではなく、恐るべき現実になる可能性を完全に否定することは誰にも出来ないでしょう。

SDGsの視点から言えば、これまでの多くの独裁政権による統治、そこから発する内戦や社会の混乱は、国内問題として、その国の持続的な発展を阻害し、その国の国民の、家族の生活の持続的発展を破壊するものという事だったのでしょう。

しかし、ロシアの、というよりプーチンの今回の行動は、現実に国際間の戦争に発展し、その抑止のために世界の経済社会の持続的発展に深刻な混乱をきたすという地球的な問題に拡大し、さらに、もし「核」の問題に発展すれば、世界人類社会トータルの持続的発展に、場合によっては「終止符を打つ」ような超危険な事態を将来しないとも限らないものになりつつあるのではないでしょうか。

「核」の時代の核大国が独裁国になるという事は独裁国という事は独裁者の思考過程に異常が発生した場合には、地球人類社会のSDGsといった目標、それを掲げる人類社会を、まさに烏有に帰す可能性を持つものになっているのです。

科学技術の開発は、独裁者の権能を、ここまで大きくする可能性を開いたのです。
あらゆる科学技術の可能性は、人類社会がそれをコントロールできる範囲を超えているのではないかといったことが、今回、はしなくも見えてしまったのではないでしょうか。

果たして、人類社会はその修復に間に合うのでしょうか、それとも間に合わないのでしょうか。