tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

「半夏生」か「半化粧」か?

2022年06月21日 12時06分05秒 | 環境
毎年この時期になると、我が家の狭い庭の塀際の辺りに半夏生が伸びてきて、一番上のよく見えるところに真白な葉をつけます。

暦の上の半夏生と言うのは、七夕の前の数日ののことを言うのだそうですが、丁度その頃に元気に伸びる半夏生は、その先端に2~3枚の真白な葉をつけて「いよいよ暑い夏が来ますよ」と教えてくれるのが役割のようです。

雨上りのせいかもしれませんが、今年はどういうわけか白い葉の白さが目立つような気がしてそばに行ってつくずく眺めてみました。

半夏生というのが一般的な書き方のようですが、半化粧と書いていある場合もあります。



何と無く気が付いていたのは、1枚の葉が全部真白になっているのではなくて、半分ほどは緑で半分ほどが白くなっているのが普通だから「半化粧」というのだろうなどと思っていましたが、よく見ると何か、今年は1枚が全面的に真白というのが多いようです。

それが、特に今年白い葉が目立つ理由かななどと思いながら一本一本見ていきますと、頂上に小さな房の様な花が咲いていて、その下の2~3枚の葉だけが白くなるようです。下の方の葉は皆みどりです。



面白いのは、真白になっているように見える葉でも、どこかに緑の部分が残っていて、全体真白と言うのはないようです。
真白に見えても、葉の先端の部分にはやっぱり緑色がきちんと残っているようです。



どの部分まで白くなるかというのは、どうも白い部分がだんだん増えていくのではなく最初から決まっているように思われます。
そして白と緑の陣取りは各葉各様で、何か決まった法則や原則はなさそうです。
色々な葉を集めてみれば、その白と緑の織りなす柄は、千差万別、きっと面白いのではないかといった感じです。

ついでにネットで調べていましたら、頂上に花の房が咲かないと頂上の近くに白い葉が出てこないのだそうです。半夏生に白い葉が出ないというのは、地味や日当たりの関係で、花が咲かないからですと書いてありました。

というのは白い葉は、花の房の親衛隊だという事でしょうか。あまり目立たない花を『ここに咲いています』と昆虫などに教える役割でしょうか。

もう1つ、あの白粉を塗りまくったような真白な葉の色は何かと見ましたら、はっきりしないが葉の表面に微細な水滴が出来てそれが光を乱射して白く見えるのだろうという説があると書いてありました。

梅雨の明けきらない蒸し暑い夕べ、時に網戸越しに風が入り、宵闇のなかに点々と半化粧の白い葉が浮かぶ様子は、まさに初夏の風情です。
今日もそろそろ夕方、今日は夏至、宵闇が待ち遠しい、というのは文章上で、本音はビールが・・・。