皆様、新年明けましておめでとうございます。
本年度クルーザー班主将を務めさせていただきます、新4年の中野です。
さてさて、昨日長岡がちゃんとしたブログを書いてくれたので、まずはふわっとした話題から。
年末年始は授業も部活もなくまさに寝正月を体現していた私ですが、今日1/2は朝7時半起床を果たしました。そう、今日は箱根駅伝の往路ですね。
遡ること約3年前、大学入学直前の3月、それこそまだヨットのヨの字も知らない頃、私は高校同期3名と共に東京箱根間片道徒歩旅行を敢行しました。
とある平日の朝7時半に箱根駅伝のスタート地点を出発し、そこからひたすら歩いて休んでを繰り返して36時間、ようやく辿り着いたのは4区から5区への襷リレーが行われる小田原中継所。駅伝名物の箱根の山登りをする前に時間切れとなりました。2日間で歩いた距離は80km以上。人間の体って割と丈夫なんだなぁと知りました。
この話をすると大半の人に「何で歩いたの??」と尋ねられます。その答えは自分でもよく分かりません。ただ何となく面白そうだったからな気がします。
それ以来、昔からぼんやり眺めていた箱根駅伝をちゃんと見るようになりました。一昨年も昨年も、オフの平均起床時間が11:28の中で1/2だけはスタートの30分前にはテレビの前に陣取っていました。コースを見ていると「あ、この橋朝4時半ぐらいに気が狂って全力疾走してたなぁ」とか思い出されて楽しいものです。
箱根駅伝って不思議ですよね。ほとんどの人にとって全然知らない学生たちが往復10時間以上かけてひたすら走る。ただそれだけなのに、何千万人という人が観る国民的なイベントになっている。何がそんなに面白いのでしょうかね。
色々な要因はあると思います。例えば箱根駅伝の往路の距離を四捨五入すると108kmで、これは人間の煩悩の数であり、正月早々家でダラダラとテレビを見たいという煩悩に囚われているに過ぎない、とかいう都市伝説もあります。そんな中、まともな理由としては「筋書きがない中で選手たちがひたすら全力を尽くすこと」にある気がします。
今年の箱根の優勝予想大本命は青山学院大学でした。僕自身も各選手の実績とかを見るに、まぁ青学か明治あたりだろうな、と見ていました。
ところが蓋を開けてみるとどうでしょう。往路が終わって青学が12位、明治は14位。まだ明日の復路を残しているとは言え、どちらもシード圏内にすら入っていないですね。
そんな中往路優勝を果たしたのが創価大学。恐らく駅伝ファンでも殆どの人が予想外だったはずです。なんせ監督ですら「往路優勝は考えてもいなかった」と言っていたのですから。
結局事前の優勝予想なんてあくまで予想でしかなくて、実際に何が起こるかはスタートしてみないと分からない。ましてや往路の選手なんて最終的な結果が出るのは1日以上後なわけで、筋書きなんて立てられるわけがないんですよね。
そんな中で選手たちができるのは、ただひたすら全力で走ることだけなはずです。観る側にとってはその先の読めない状況こそが面白いし、そんな中でひたむきに走る選手たちに思わず目を向けてしまうのでしょう。それは駅伝に限らず、スポーツ全般に言えることだとも思います。
今年2021年も、先の読めない状況が続きそうです。
クルーザー班としては、昨年から1年延期されたイギリス世界選手権でのU25部門優勝を活動目標としています。ですが昨年末もイギリスで変異種が発見されロンドンのロックダウンが厳しくなり、国内でも今日になって緊急事態宣言再発令か?みたいな動きも出てきています。不穏なニュースは依然止みそうにありません。
そんな状況下で自分たちができるのは、とにかく全力でヨットに打ち込むことなのかもしれません。また海に出られない日々が来るかもしれないし、世界選手権だって開かれるかどうか分からない。でもヨットのことを考え、少しずつでも成長することはいつだって出来る。
幸いなことに、自分はこの先の読めない状況というのがそれほど嫌いではありません。もし嫌いだったら箱根まで歩くことなどできなかったでしょう。
個人的にもついに最後の1年を迎えました。これまでも部活に全力を注ごうと思ってきましたが、なんだかんだ先があるからという甘えなのか、とても全力を注いだとは言い切れない日々を過ごしてきました。
でも、もう後はありません。最後の一年、完全燃焼して、胸を張って秋に後輩たちに襷を渡したいと思います。
皆様、本年もどうぞよろしくお願い致します。
東京大学運動会ヨット部
クルーザー班 主将
中野 陽
P.S.
箱根駅伝の煩悩の都市伝説の件は完全にでっち上げです。お詫びして訂正致します。
明日は期待の経験者スキッパー、新2年・吉田高天です。先日クラス分けも決まったのでその話とかもあるかも?お楽しみに!