あとがき
2022(R4)6.22に”まえがき”を書いてから凡そ半年と少しで、今だタイトル未定の詩27の原稿が今日思惑のページ数(140)に到達した。
逃れられない時の呪縛の中で、僕等は一体どの様に踠けばいいのか、或いは、どんな風に折り合いをつけて刹那でしかない日日を遣り過ごしてゆくのか?
それは人類がHomo sapiensとしての歴史を勝ち取った夢の行体。それ故その代償としての義務でもある問題なのだが、世界にはそれを思惟する為の当たり前の安全がままならない人々や、その基本になる安定が失われた幾十億の民が居る。
そんな幸不幸のことを思えば、この様に五情五感を言葉に浸し、その時期の其々の滴るinochiの形として一冊の詩集に収納できる、我が魂の自由さなどは天国の其れに違いない。
まずはその幸運に感謝し、不幸なる人々の呻吟のほんの細やかなる代弁者になり得るのなら、そこにも物書きの一つの価値は在ると信じ、この”あとがき”の締めの括りとする。
時間も時も、我が思いも日々新たになるもの。それ故、この原稿の最後にperiodを打った後、僕は又速やかに歩き始める。
何時もの様に、百tの紙と百本のペンを傍らに備えて・・。
2023(R5)1.17 万甫