私が購読している東京新聞には、毎日朝刊一面に、読者が投稿した「平和の俳句」が掲載されます。
昨日、11月3日の「平和の俳句」です。
愛知県日進市の板倉さんの
少年兵 9条守り 秋米寿
の句でした。
87歳ですから、少年兵としての体験があるのでしょう。もし、もう少し戦争が長引いていれば、板倉さんも生きて戦後を迎えられたかどうかわかりません。板倉さんは、戦後、平和憲法のもとで今年秋、米寿を迎えられたようです。少年兵の体験から戦後、憲法9条を守る運動に関わってきたのでしょう。その原点は、愚かな戦争と少年兵としての体験だったと思います。
この句を見て、私も盗作しました。
飢餓少年 9条守って 冬傘寿
私は、板倉さんより8歳年下ですから少年兵になることはありませんでした。軍事訓練や学徒動員の年にもなっていませんでした。私は、縁故疎開で母親の実家に約2年、疎開しました。私の戦中、戦後の体験は、とにかく食べるものがなかった と言う記憶です。疎開していた頃より、戦後、東京に戻ってからの食糧不足には参りました。戦後、小学校2年生の私が最初に使った英語は、「ギブ ミー チョコレート」でした。進駐したアメリカ軍の基地前で菓子をくれるのをせがんでMPに投げかけた言葉です。業を煮やしたMPが時々チョコレートを投げてくれるのです。それを飢餓少年が争って拾いあったものです。この「飢餓少年」の体験が、「戦争だけはゴメンだ。9条守れ!」の起点であったような気がします。
そして、平和憲法に守られて、私は12月には傘寿を迎えます。これからも命のある限り「9条守れ」の気持ちを持ち続けたいと思います。