母親が入所している特養施設に、初めてアコーディオンを持って行きました。入所者の方に歌をうたってもらおうと思ったからです。アシスタントと声出しのため連れ合いの応援を頼みました。
これが母親の部屋です。母親は車いすの生活ですが、頭はしっかりしています。私がマスクをつけているのは面会も含め外来者はすべてマスク着用を義務づけられているからです。感染症の予防のためです。
母親の部屋は老健施設の3階です。ひとつのユニットに10の個室があり、3階には4つのユニットで40人が入所しています。その3階のユニットの談話所で歌ってもらうことになりました。
歌ってもらうには歌詞が必要です。基本的には、A4一枚に一曲づつ印刷しました。でも、長い歌詞や3番・4番がある歌詞はA4が2枚になりました。私の母親は視力が弱く、これでもほとんど読めません。題名の「赤とんぼ」がやっと読めました。
初めての体験ですので、どうなるか全くわかりません。談話所に来るのも車いすの人ばかりで、家族か施設のスタッフが連れてきました。3階に入所している40人の方のうち、13人が集まりました。2時から30分間、歌ってもらいました。
特養施設は、原則、要介護3以上の方でないと入所できません。身体機能が衰えている方、認知症の方などいろいろです。歌詞が読めない、ページが広げられない方が殆どです。そんなこともあり、みなさんが昔歌ったであろう童謡などを10曲用意しました。
声が出ている方、口は動いても声にならない方など様々です。1曲終ると、わたくしやスタッフがページをめくり、次の曲が出ていることを確かめてから歌い始めます。
最後に、「今月は10月ですね。10月が誕生日の方はおいでになりますか」と聞きました。すると、おひとり「ハイ」と手をあげました。Nさんで、生まれた日と名前を大きな声で答えました。そこで、みんなで「ハッピーバースデイ」を歌ってお祝いをしてお開きにしました。
みなさんの感想や反応などを見て、スタッフが今後も続けるか決めるようです。
(なお、歌っている場面はプライバシーの関係で撮影は出来ないそうですので、映像はありません。)