その前に。今日、本屋さんで立ち読みをしようかと立ち寄りましたら、あら~、この手のシリーズ物は素通り出来ないのですよね。ミリタリーウォッチコレクションの第1号らしいです。「ドイツ軍航空兵」とのことでオリジナルの復刻というよりはインスパイアードモデルということらしいです。ドーバー海峡を渡ってロンドンを空襲したハインケルHe111爆撃機の搭乗員が腕に嵌めていた時計の雰囲気。「時」より「分」が大きく表示されるのは爆撃用の観測が優先のため。どうせプラメッキのケースだろうと思ったら、ちゃんと金属でした。しかし、選んだつもりでしたが、ベルトのリベットの1つが潰れ気味。
解説本もついて、「これで良く990円で売れるよなぁ」と思いましたが、中身は想像通りの小さなクォーツユニット。「これなら売れるかぁ?」とも思えますけど、付属の電池だって買えば100円するよ。本当は写真の茶のベルトのモデルが欲しいけど、それはシリーズには入らないみたい。あっ、裏蓋を開けると手の圧力では嵌らないのでご注意です。
サイズ的には、このモデルが一番大きいようですけど、懐中時計と同サイズですね。実際には、手袋の上からするので、素肌に着けると細い腕には似合いません。竜頭ももっと大きい方が良いと思いますけど、標準品の流用なのでしょうね。文字盤はプリント印刷なので、平面的で雰囲気は今一です。本物の機械式ユニットでも入れてやろうかしら。第2号は「日本陸軍兵士」らしいけど、日本軍は特に官給品はなく、民生品を私物として使ったと思いますよ。将校用には、石数の多い高級品が使われたよう。私の父は、入営前に父親がこれで最後と高級な時計を買ってくれたようですが、内務班の洗面所に置き忘れて無くしたと言ってました。空中勤務者には航空時計がありましたが・・
PENと比較しても大きいこと。まぁ、990円で楽しめるのはお安いと思いますので、興味のある方は本屋さんへ・・
で、本題です。PEN-S3.5のファインダーは2.8のダイカスト製からプラ製となって、しかもPEN用よりもシャープに作ったために強度がなく、落下や衝突で簡単に割れてしまいます。在庫を探せばあるかと思いますが、今回は、2.8用のダイカスト製を艶消し黒塗装として(要するにPEN-W)強度に強い個体を作ろうと思います。
カメラ事体が重いのと、樹脂が劣化しているので、コツッと当てただけでこのように欠けてしまいます。オリジナルも大切ですが、安心して実用するためには、ダイカスト製とチェンジするのが安心かもしれません。
で、PEN-S2.8用とも思ったのですが、目につくところにPEN-W用がありましたので、これを使って塗装をしてあります。3.5っぽく、ちょっと艶は出気味ということで。。内部のレンズ、光枠や前面ガラスは3.5から移植しますが、前面ガラスは3.5用は本体がプラ製となって肉厚が薄いため横幅寸法が0.5mm程度大きいですから、サイズを小さく修正をして使用します。
どんどん分解をして行きます。スプールナットは黒のプラ製で(取り去っています)スプロケット軸のナットは分解をしようとしてスリ割りを壊していますね。シャッターユニットは未分解ですが、なんで分解したんでしょう?
シャッターユニットの地板。シンクロ接点の形状が変更になっています。
シャッターユニット完成。[1968-6]コパル製造のユニット(#1614XX)。ファインダーユニット完成。ダイカスト本体は洗浄済み。
レンズのカビを清掃。シャッターリングと距離リングも洗浄してあります。
スプールナットはこれです。駒数ギヤも同様にプラ製としてコストダウンを図っています。
きれいに収まっていますね。
PEN-Wよりは意識的に艶を出していますので、プラ製とあまり違和感はないと思います。PEN(グレー)のプラ製ファインダーより、PEN-S3.5のプラ製ファインダーの方が肉厚を薄くモールドされているため、欠けや割れを起こしている個体が多く存在します。安心して実用するために、ダイカスト製に変更することも選択肢だと思います。