人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ラ・フォール・ジュルネ2日目の公演を聴く

2011年05月04日 22時59分55秒 | 日記
4日(水)みどりの日。その4.町田で地元の子供たちにピアノを教えているAさんから夜、久々のメールが届きました。昼間ラ・フォール・ジュルネに行ってきたとのこと。さすがのAさんも急きょの公演中止と再編成によるチケット発売についていけなかったとみえて、地上広場や展示ホールでの演奏を楽しんできたと書かれていました。昨年も一昨年も国際フォーラムの広場のどこかで鉢合わせするのに、今年は演奏会場も公演数も少ないせいか、まだ1度も出会っていません。

ラ・フォール・ジュルネの今日の昼間の公演は一つもチケットが取れなかったので、夕方から出かけました。5時からホールCで金聖響指揮=兵庫芸術文化センター管弦楽団によるブルックナー「交響曲第7番」を聴きました。コンマスは昨日の「第4番」と同じ葉加瀬太郎、もとい、崔文珠(新日本フィルのコンマス)です

第7番は金管楽器にワグネル・チューバが加わるなど、より一層ブルックナーらしい壮大な交響曲です。今日は昨日とは打って変って音の流れもよく、管楽器のアンサンブルがよく響いていて、これが昨日と同じオケか?と思うような素晴らしさでした。高校野球で初出場の学校が予選を勝ち進んでいくたびに強くなっていく”あれ”と同じ現象でしょうか

7時からはこの音楽祭の主催者ルネ・マルタンが選んだ特別プログラム「ル・ク・ド・クール」をホールCで聴きました。会場整備の関係ということで入り口規制があって、コンサートが始まったのは7時10分でした。最初に女性が出てきて「本日のプログラムは当初の”タイタンたち”のテーマに沿った選曲でしたが、この度の大震災を受けて急きょプログラムを被災者の方たちを偲ぶ内容に変更しました」と説明して演奏に移りました。

きょうもプログラムの内容を書いたチラシがなかったので、だれがどういう曲を演奏するのかさっぱりわかりません。1階入り口付近に2,3箇所プログラムが貼り出されていただけだったので、みんな競うようにシャメで撮っていました。急きょのプログラム変更ということで、しかたない面もあると思いますが、やはり不親切ではないかな。料金取ってるコンサートなんだから。

プログラムは①ヘンデル「シャコンヌ」②フォーレ「ピアノ四重奏曲」第1楽章③ブラームス「バイオリン・ソナタ第3番」第2楽章④シューマン「ピアノ四重奏曲」第3楽章⑤細川俊夫編曲「五木の子守唄」⑥ベッリーニ「ノルマ」より”清らかな女神よ”⑦ドボルザーク「ビアノ五重奏曲」第1楽章ーの7曲です。

バイオリン=庄司紗矢香、松山冴花ほか、ピアノ=フランク・ブラレイ、児玉桃、チェロ=バシリエバの総勢9人が入れ替わり立ち代り演奏しました。フォーレの曲など「こういう曲は日本人には絶対作曲できないよな」と思ってしまいます。ブラームスは「しみじみいい曲だなぁ」と思います。ベッリーニはオペラのアリアをピアノ連弾で弾いたのですが、この曲が大好きなので、楽器を問わず聴けてよかったです。最後のドボルザークはこの会を締めくくるのに相応しい曲で、アンサンブルも素晴らしかったです。

明日は最終日、午前10時半から夜7時まで4公演を聴きます。こうなると体力勝負です


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レオニー~イサム・ノグチを育てたアメリカ人女性の生涯

2011年05月04日 15時54分39秒 | 日記
4日(水)みどりの日。その3.飯田橋で「レオニー」を観ました。100年前にひとりで文化の異なる日本の地を踏み、自らの意志で未来を切り開き、天才芸術家イサム・ノグチを育てたシングル・マザーのアメリカ人女性レオニー・ギルモアの物語です。

アメリカを離れて幼子を育てることに反対する母親から「あなたは小さな子供を抱えながら、日本に行ってインディペンデントな生活が出来るの?」と問われ、レオニーは「できるわ!」と答えます。日米両国の友人・知人の力を借りながらも、彼女は英語の家庭教師で家計をやり繰りし、10歳の息子イサムに家の設計を任せて一戸建ての家を建てます。やがて息子は世界的な芸術家になります。

「インディペンデントな生活」。独立した生活。頼らない生活。言葉も通じない異国で女ひとりで子供を育てていく。もちろん彼女の友人や知人の力もあったかもしれませんが、やたらと妥協しない彼女の”意志の強さ”があったからこそ彼女に力を貸したのでしょう。いつの時代でも子供を育て上げるのは大変なことです。ましてや一人で育てるのは並大抵のことではありません。それでも何とか「インディペンデントな」生活を支えながら生きていかなければなりません。でも、強い意志を持って生きていけば、どこかでだれかが見ていてくれるものでしょう 最近観た映画の中でお勧めのです。
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きょうは4日:「とげ抜き地蔵」の縁日~おばあちゃんの原宿

2011年05月04日 14時28分36秒 | 日記
4日(水)みどりの日。その2.今日は4日。4のつく日(4日、14日、24日)は地元・巣鴨「とげ抜き地蔵」で有名な高岩寺の縁日です。地蔵通り商店街は「おばちゃんの原宿」として有名ですね。食べ物では塩大福が、衣類ではマルジの「赤パンツ」が有名です。今日は絶好の連休お出かけ日和なので全国各地(?)からおじいちゃん、おばあちゃんが集まってきています。地蔵通りはもともと幅が広くないのに、露天商が出るのでますます狭くなって、なかなか前に進めません。地元の人間は急ぐ時はこの通りは歩きません。大通りの白山通りの歩道を歩きます。今日も地蔵通りを避けた人たちが白山通りを歩いていました。

いつだったか、商店街を歩いているとき、おばあちゃんから「すみませんが、浅草に帰るにはどうしたらいいんでしょうか?」と尋ねられて絶句したことがあります。「そもそも、おばあちゃんはどうやってここまで来たの?」と聞こうかと思ったのですが、無駄な努力だと思って、バス、地下鉄、都電、JRと交通手段はいろいろあるけれど、浅草だったら「浅草寿町行」のバスがあるからそれが迷わなくていいのでは、とアドバイスをしました。都電とは三ノ輪ー早稲田間を走る「都電荒川線」のことです。

地蔵通りに一番近い都電の駅は「庚申塚駅」ですが、私が入居するマンションの最寄り駅は「新庚申塚駅」です。家から徒歩1分です。最近は写真のような様々なデザインの色とりどりの電車が走っています。いまマンションの9階に住んでいますが、晴れた日には、西北方向には富士山が、一旦外階段に出れば、東南方向には東京スカイツリーが眺められます。何と言っても、巣鴨は都内のあらゆるコンサートホールから近いのが気に入っています。

 
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アルゲリッチ東日本復興支援チャリティーCDを聴く~シューマン、ショパンの協奏曲

2011年05月04日 09時51分37秒 | 日記
4日(水)みどりの日。昨日、銀座・山野楽器でアルゲリッチ(ピアノ)、アルミンク指揮新日本フィルによるシューマンとショパンの「ピアノ協奏曲」のCDを買いました。ショパンは昨年11月28日に、シューマンは12月1日にすみだトリフォニーホールで演奏されたときのライブ録音です。この来日公演は「マルタ・アルゲリッチ・セレブレーションズ2010」というタイトルで挙行されました。ショパンとシューマンの生誕200年、アルゲリッチの初来日から40周年、2011年に70歳(!)を迎えることを意識したコンサートでした。

3月11日の大震災・大津波・原発事故を受けて、この録音は急きょチャリティーCDとして発売することになったということです。アルゲリッチの意向を受けて、参加したアーティスト全員が録音の印税収入を放棄し、収益を被災者の復興支援に寄付するとのことです。

シューマンは12月1日当日、会場で聴いたので自分にとってはいい記念です。あらためてCDで聴くと、やっぱり当日の臨場感、空気感は望むべくもありません。生演奏は生演奏、再生音楽は再生音楽です。CDに生演奏の100%再生を望むこと自体が誤りです。そういう意識で改めて聴いてみると「アルゲリッチもすっかり円熟したなぁ」という感想です。30年位前に聴いたラベルの協奏曲で見せた”とんがった”あるいは”切れ味が鋭い刃物のような”演奏スタイルはすっかり消え、”角が取れた”スタイルに変わっています。それでもアルゲリッチはアルゲリッチです。当日、目の前でピアノを自在に弾いている人が70歳になろうとしている人だとはとても信じられませんでした。髪の毛こそグレーになってしまいましたが、その弾きぶりは若々しく颯爽としていました。

CD解説書の最初のページにアルゲリッチのメッセージが載せられています。
       「地震の犠牲になった方々のために、私のできることは何でもいたします。
       シューマンとショパンのライブ録音も、どうかそのために役立ててください。
       私は日本の状況をとても憂い、とても気にかけています。
       ニュースをずっと見ていますが、日本の皆様の計り知れない痛みと、
       それに耐える勇気を感じ、皆様へ深い愛と尊敬を念を抱かずにおられません。
       一刻も早く日本を訪れたいと願っていますが、言葉ではとても表現しつくせません。
       ごめんなさい。マルタ」

CDの帯には、発売・販売=kajimoto 録音・制作=N&F Co.,Ltd.Tokyo CD製造(株)=オプトロム(宮城県仙台市)とあります。被災地の製作会社が作ったCDなのです。このCDは初回限定盤とのことで定価3000円です。このCDを買うことでも復興支援はできます。輪が広がることを願っています。
(写真・左は昨年12月のコンサート・プログラム、右は復興支援チャリティーCD)

 


 
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