人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

オペラへの招待~入門者のために

2011年05月19日 07時14分26秒 | 日記
19日(木)。6月にはニューヨークのメトロポリタン歌劇場が、9月にはイタリアのボローニャ歌劇場とドイツのバイエルン国立歌劇場が、それぞれ来日公演を挙行します一方、国内では新国立劇場が年10回のペースで定期公演を実施しています。まだオペラを聴いたことのない人や昔聴いたきりご無沙汰している人にとっては、どの公演を選んだら良いのか迷うところでしょう。そこで、オペラ入門者のために私なりのアドバイスを書いてみようと思います。

「1度だけ、世界的に名の通った歌劇場のオペラ公演を聴いて、それを一生の思い出にしたい」という人は、それでいいと思います。S席5~6万円の席を取ってゆったりと聴いてほしいと思います。

ここでは、これからオペラと長く付き合って行きたいと思っている人に向けてアドバイスしたいと思います。キーワードは3つのS、つまり「ステップ・アップ」、「スタディ」そして「サイレンス」です。

まず第1に”最初から海外の名の知れた歌劇場の公演を聴かない方がよい”ということです。最初に世界最高峰のオペラ公演を聴いてしまうと、後から聴く他の公演がつまらなく感じてしまうからです。「あの時の公演に比べたら、こんなの大したことないや」と思うのなら、決して安くはないチケット代が無駄になります。それより最初のうちは国内の公演を聴いて目と耳を慣らしておいて、徐々に「ステップ・アップ」して海外オペラの来日公演を聴くようにした方が精神的によいと思います。

第2に”事前に勉強すること=スタディ”です。通常、オペラは休憩を挟んで3時間ぐらいかかります。しかも原語上演がほとんどです。最近は舞台の左右にテロップが流れるので、歌手が何を歌っているのか分かります。でもテロップばかり見ていたら肝心の舞台が観れず歌手の歌に集中できません。そこで、事前にそのオペラの内容を理解しておくことが必要です。どういう筋書きなのか、どういうアリアがあるのか、歌手はどういう経歴なのか、作曲家はどういう時代背景の中でそのオペラを作曲したのか等々。できれば事前にCDなりDVDを購入して”予習”しておくことが望ましいと思います。当日は公演プログラムを買って、読んでから鑑賞してください。オペラに限らず、クラシック音楽は、こちらから積極的に対峙しようとしないと理解できない種類の音楽です。理解しよう(もっと知ろう)と努力することによって、より深い感動が得られるのです。そして「もっと観たい」「もっと聴きたい」という欲求が出てくるのです。そしてあなたはこの世界から抜けられなくなる・・・・・

第3に”静けさを保つこと=サイレンス”です。何も難しいことではなく、事前にケータイ電話の電源を切っておくことです。たとえば、オペラ公演のクライマックスでソプラノが切々とアリアを歌っているときに、突然”ドラえもん”の着メロが鳴り出したらどうなりますか?長くても30秒程度の間でしょうが、そのために3時間のオペラは台無しになるのです。オペラを観るときは事前にケータイの電源を切る・・・・これは最低限のマナーです。それが出来ない人はオペラを観にこないでください。ルールを守って楽しく鑑賞したいですね

  
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