人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

クライスラーとベートーベンの室内楽を聴く~新日本フィル

2011年05月12日 23時16分26秒 | 日記
12日(木)。夜すみだトリフォニーホール(小)で新日本フィルの室内シリーズ第7回を聴きました。プログラムは前半がクライスラーの「弦楽四重奏曲 イ短調」、後半がベートーベンの「ピアノ三重奏曲第7番 大公」です。

クライスラーといえば「愛の喜び」「愛の悲しみ」「美しきロスマリン」などバイオリン曲で知られています。この弦楽四重奏曲はクライスラーが「生まれ故郷であるウィーンへの賛歌」として作曲したとのことです。初めて聴く曲ですが、第1から第3楽章までは後期ロマン派らしい耽美的な音楽だなあという感想でしたが、第4楽章に至ってやっとクライスラーらしい音楽=ウィーン的と言って良いかも知れません=が現れてきたように思いました。

第1バイオリンをオケの第2バイオリン主席奏者の吉村知子さんが弾いたのですが、この人には思い出があります。小澤征爾がウィーン・フィルの音楽監督で、年に何度か新日本フィルを振っていたころ、ドボルザークの第7番の交響曲のリハーサルを見聞する機会がありました。この人がどういう理由かわからないのですが、リハーサル中、一人で笑っていたのです。小澤が「何がおかしいの?」。それでも止まないので「そんなにおかしい?」と何回か聞いていました。小澤にすっかり呆れられていましたが、それでも演奏中、笑いをこらえている様子が窺えました。今日はにっこり笑って演奏を始めましたが、当時もこの程度に納めておけば良かったのに、と思いました。チェロの武澤秀平については、先日のブログで、紀尾井ホールでビオラ・ダ・ガンバを弾いたバッハの「音楽の捧げもの」の演奏が素晴らしかったと書きました。今回は現代楽器を使用しての演奏でしたが、やはり音楽性に優れていると思いました。今も将来も楽しみなアーティストです。

休憩後のベートーベンの「大公トリオ」はバイオリン=山田容子、チェロ=川上徹、ビアノ=町田育弥による演奏でしたが、プロフィールを見ると3人とも桐朋学園大学卒となっていました。オーケストラで室内楽を組むとき、同じ音大出身者で固めるという傾向があるのでしょうか?ピアノの町田は作曲家でもあるとのことですが、この人の演奏が一番主張が強かったような気がします

プログラムの最終ページに次回の演奏曲目の予習のためCD紹介コーナーがあるのですが、ベートーベン作曲「ピアノ五重奏曲イ長調”ます”」とありました。びっくりし”ます”。どう考えてもシューベルトでしょう

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