14日(土)。今日は午後出勤だったため、仕事が終わって、会社からサントリーホールまで歩きました。徒歩約25分です今日は東京交響楽団のサントリーホール・シリーズ第589回定期演奏会。プログラムは①シェーンベルク「室内交響曲第2番」②メンデルスゾーン「バイオリンとピアノのための協奏曲」③ベートーベン「交響曲第3番 英雄」の3曲です。指揮は、娘が「チャップリンのよう」とほざいたユベール・スダーンです。
シェーンベルクの「室内交響曲第2番」は先月このシリーズで聴いた第1番と違ってメロディーがあって聴きやすかったです。解説によると、彼は1906年7月に第1番を完成させた2週間後、第2番の作曲に着手するのですが、その後、無調の道を追及していったため、途中で棚上げしてしまい、最終的に完成したのはアメリカ亡命後の1939年とのことです。33年もほったらかしていたのですね
今日の収穫はメンデルスゾーンの「バイオリンとピアノのための協奏曲」を生で聴けたことです。演奏時間は35分ほどですが、第1楽章から力が入った曲という印象で、いかにもメンデルスゾーンという個性的なメロディーが現れていますプログラムを見て驚くのは、この曲は何と彼が14歳の時に作曲したという事実です早熟の天才と言われる所以です。演奏はバイオリン=クリスティアン・テツラフ、ピアノ=児玉桃(ロンクィヒの代役)でしたが、知られざる名曲を素晴らしい演奏で再現してくれました。感謝します
メンデルスゾーンは裕福な家庭に生まれ、恵まれた音楽環境の中で育ったといわれています。父親のアブラハムは1822年から宮廷楽団のメンバーと契約して、ベルリンの家で定期的に「日曜コンサート」を開きました。目的は息子メンデルスゾーンの作った曲を演奏し60~80人の教養人に聴いてもらうためです。この協奏曲も「日曜コンサート」で演奏されたものです。そこで聴いた人は”天才”を感じたことでしょう。
実はこの曲のことをよく知らないので、CD持っていたら予習して聴いておこうと思って4000枚のCDから探しました。何とあったのですギドン・クレーメル(Vn)、マルタ・アルゲリッチ(p)、オルフェウス室内管弦楽団による演奏で1988年の録音です。いい曲・いい演奏なので興味のある方は下のCDをお求めください。あの有名なホ短調のVn協奏曲ではない、ニ短調のVn協奏曲も収録されていますが、いい曲ですよ
最後のベートーベンの交響曲第3番「英雄」は第2楽章に「葬送行進曲」をもってくるといった、過去の常識を覆した革新的な曲です。ベートーベンの交響曲は木管楽器の活躍が楽しみなのですが、とくにこの第3番は第6番「田園」とともにオーボエとフルートが大活躍します。東響を聴く楽しみの一つはそこにありますオーボエ主席奏者:荒絵里子とフルート主席奏者:甲藤さちの2人がとにかく素晴らしい演奏をします。きょうも演奏後、スダーンが真っ先にこの2人を指名して立たせていました。
今回のコンサートで一つ印象に残ったのは、指揮者のスダーンが、それぞれの曲の演奏後、深々と頭を垂れ、しばし頭を上げなかったことです。3月26日の定期公演は原発の影響で来日できず、急きょプログラムと出演者を変更のうえ実施されたことに対して、「あの時は止むを得なかったとは言え、来日できなくて申し訳なかった。いま、こうして再び来日し演奏することになった。事情を理解していただき、今後も声援をよろしくお願いしたい」と言っているように思えました。考えすぎかも知れませんが
シェーンベルクの「室内交響曲第2番」は先月このシリーズで聴いた第1番と違ってメロディーがあって聴きやすかったです。解説によると、彼は1906年7月に第1番を完成させた2週間後、第2番の作曲に着手するのですが、その後、無調の道を追及していったため、途中で棚上げしてしまい、最終的に完成したのはアメリカ亡命後の1939年とのことです。33年もほったらかしていたのですね
今日の収穫はメンデルスゾーンの「バイオリンとピアノのための協奏曲」を生で聴けたことです。演奏時間は35分ほどですが、第1楽章から力が入った曲という印象で、いかにもメンデルスゾーンという個性的なメロディーが現れていますプログラムを見て驚くのは、この曲は何と彼が14歳の時に作曲したという事実です早熟の天才と言われる所以です。演奏はバイオリン=クリスティアン・テツラフ、ピアノ=児玉桃(ロンクィヒの代役)でしたが、知られざる名曲を素晴らしい演奏で再現してくれました。感謝します
メンデルスゾーンは裕福な家庭に生まれ、恵まれた音楽環境の中で育ったといわれています。父親のアブラハムは1822年から宮廷楽団のメンバーと契約して、ベルリンの家で定期的に「日曜コンサート」を開きました。目的は息子メンデルスゾーンの作った曲を演奏し60~80人の教養人に聴いてもらうためです。この協奏曲も「日曜コンサート」で演奏されたものです。そこで聴いた人は”天才”を感じたことでしょう。
実はこの曲のことをよく知らないので、CD持っていたら予習して聴いておこうと思って4000枚のCDから探しました。何とあったのですギドン・クレーメル(Vn)、マルタ・アルゲリッチ(p)、オルフェウス室内管弦楽団による演奏で1988年の録音です。いい曲・いい演奏なので興味のある方は下のCDをお求めください。あの有名なホ短調のVn協奏曲ではない、ニ短調のVn協奏曲も収録されていますが、いい曲ですよ
最後のベートーベンの交響曲第3番「英雄」は第2楽章に「葬送行進曲」をもってくるといった、過去の常識を覆した革新的な曲です。ベートーベンの交響曲は木管楽器の活躍が楽しみなのですが、とくにこの第3番は第6番「田園」とともにオーボエとフルートが大活躍します。東響を聴く楽しみの一つはそこにありますオーボエ主席奏者:荒絵里子とフルート主席奏者:甲藤さちの2人がとにかく素晴らしい演奏をします。きょうも演奏後、スダーンが真っ先にこの2人を指名して立たせていました。
今回のコンサートで一つ印象に残ったのは、指揮者のスダーンが、それぞれの曲の演奏後、深々と頭を垂れ、しばし頭を上げなかったことです。3月26日の定期公演は原発の影響で来日できず、急きょプログラムと出演者を変更のうえ実施されたことに対して、「あの時は止むを得なかったとは言え、来日できなくて申し訳なかった。いま、こうして再び来日し演奏することになった。事情を理解していただき、今後も声援をよろしくお願いしたい」と言っているように思えました。考えすぎかも知れませんが