人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

遅刻して聴く~大友直人+レジス・パスキエ+東響によるブラームス「ヴァイオリン協奏曲」

2015年03月30日 07時01分08秒 | 日記

30日(月)。わが家に来てから173日目を迎え、ご主人のコンサート会場への遅刻を嘆くモコタロです 

 

          

           ご主人は初台に行くべきところ溜池山王へ行ってしまっただよ

 

  閑話休題  

 

昨日午前、新日本フィル2015-2016シーズンの会員継続手続きをしました。これまでトりフォニー・シリーズの会員だったのですが、次期はマーラーの交響曲が3回組まれているサントリー・シリーズに鞍替えしようと思います 昨日がその手続き開始日でした。午前10時から受付開始でしたが、まったく電話が繋がりません やっと繋がったのは正午少し前のことでした。今まではセンターブロック1階席やや後方の通路側S席にこだわっていたのですが、先日、日本モーツアルト協会の「モーツアルト交響曲全45曲演奏会」のときに聴いた2階LB席がすごく良かったので、ヴァイオリン奏者が見える反対側の2階RBの通路側S席を確保しました。これで1年間聴いてみようと思います

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

昨日、東京交響楽団の東京オペラシティシリーズ第84回定期演奏会を聴きました プログラムは①ブラームス「ヴァイオリン協奏曲ニ長調」、②ヴォーン・ウィリアムス「交響曲第2番”ロンドン”」で、指揮は大友直人、①のヴァイオリン独奏はレジス・パスキエです

 

          

 

実は、コンサートには余裕を持って開演時間の30分前には会場に着くようにしているのですが、その通り午後1時半に会場に着いたのです。サントリーホールに。ところが、「ドゥダメル指揮ウィーン・フィル」という表示が目に入ってきました 「東京交響楽団」の文字はどこにもありません。「ン?」と思って手元のチケットをよく見ると東京オペラシティコンサートホールと書かれています。この時初めて会場を間違えていたことに気が付きました さて、どうする?頭の中のグーグルを回転させます。最寄駅は地下鉄南北線の六本木1丁目です。そこから四谷に出て、丸の内線に乗り換え新宿三丁目まで行って都営新宿線で初台まで行くことにしました。その結果、午後1時半にサントリーホールを出て、地下鉄を乗り継いで会場の東京オペラシティコンサートホールに着いたのは2時15分でした。所要時間45分です

なぜ会場を間違えたのか?つらつら考えてみると、第1に私は東京交響楽団のサントリーホール・シリーズと東京オペラシティシリーズの両方の定期会員で、チケットがまったく同じデザイン・色なのです したがって小さな文字で書かれた会場名をよく見ないと間違えるのです。第2にコンサート・スケジュールは手帳に書いているのですが、手帳をよく見ていないためです 時々こういうポカをやってしまいます。われらがタイガースは開幕3連勝というのに、toraはいったい何をやっているのでしょうか この教訓は次回に生かすことにします。もっとも、そういうことがないようにしたいとは思いますが

会場に着いた時は当然、1曲目のブラームスの「ヴァイオリン協奏曲」の第1楽章はすでに始まっていて、アテンダントの女性の案内でロビーのモニターを観ながら第1楽章が終わるのを待つことになりました 同じお仲間が他に4人居ました。モニターからはパスキエと東響によるブラームスが実に良い響きで流れています ちょうど2時半に第1楽章が終わり、アテンダントの案内で会場左側の最後列に着席し、第2楽章から聴きました

第2楽章は冒頭からオーボエのソロが延々と続きます。サラサーテはこの部分を「いい音楽であることは否定しない。しかし、考えてもみてくれ、第2楽章でソリストが楽器を手に突っ立ち、長々としたオーボエのソロを聴かねばならないのだから」と嘆いたそうです しかし、パスキエはこの曲が終了した後、オーボエ奏者の所までわざわざ出向いて握手を求めていました。よほど彼の演奏が気に入ったのでしょう 彼に限らず、東京交響楽団の面々は大友直人の指揮、大谷康子のコンマスのリードのもと、パスキエの独奏をよく支え、”ヴァイオリン独奏付交響曲”とでも言うべき協奏曲を力強い演奏で締めくくりました

 

          

 

休憩後のヴォーン・ウィリアムズの「交響曲第2番”ロンドン”」は本来の定期会員席に座って聴くことが出来ました。この曲は1913年に完成しましたが、友人の作曲家バターワースの勧めによって着手した経緯があります 作曲者自身の説明によると「題名からこの交響曲は描写的な作品と思われるかもしれないが、それは私の意図するものではない。この交響曲は、むしろ『ロンドンっ子による交響曲』とでもいうべきものである」という曲です。4つの楽章から成ります。弟1楽章の冒頭、低弦による響きは”霧のロンドン”を連想させます すると、突然、爆発します そうかと思っていると、日本的なメロディーが出てきたり、ラヴェルのようなメロディーが出てきたりします どうも曲自体のコンセプトがよく分かりません。ごたまぜと言うか、何でもアリと言うか、いろいろな作曲家の影響を受けていることが窺えます。彼はベルリンでブルッフに、パリでラヴェルに師事していますが、そうしたことも無縁ではないでしょう

特に印象に残ったのは第4楽章です。管弦楽の中から日本でもおなじみのビッグ・ベンの鐘のメロディーが聴こえてきます。そして、フィナーレ。低弦が低く静かにいつまでも続くかのように会場に響き渡ります これはイギリス音楽を得意とする大友と東響の真骨頂でしょう。初めて聴いた曲ですが、なかなか面白い曲だと思いました

ヴォーン・ウイリアムズは、ロンドンの王立音楽院でも、ケンブリッジのトリニティ・カレッジでも成績は振るわず、「救いようがないほど音楽が下手なのに、なぜか音楽をやめない生徒」と教師たちも匙を投げるほどだった、と言います こういう人、どこぞの音楽大学にも居そうな気がしますね 学生諸君、諦めるな。ヴォーン・ウイリアムズを目標に頑張れ

コメント (4)
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