25日(水)。わが家に来てから168日目を迎え、白兎をナンパしたけど相手にされないモコタロです
おっと、気になる子がいるな 話かけてみようかな
きみ この辺で見かけない顔だけど どこから来たの?
まあ そう固くならないで 食べたりしないからさ
内緒の話だけど いい餌場があるんだ 一緒に行こうよ
そう冷たくしないでもいいじゃんか
わかったよ もういいよ 孤独な生活に戻るよ
失敗だったな 作戦の練り直しだ!
以上、3月25日を記念して特別7コマ・バージョンでお贈りしました
閑話休題
昨夕、池袋の東京芸術劇場で高関健指揮東京交響楽団のコンサートを聴きました これは「都民芸術フェスティバル」の一環として開かれたものです。プログラムは①パガニーニ「ヴァイオリン協奏曲第1番」、②ベルリオーズ「幻想交響曲」で、①のヴァイオリン独奏は周防亮介です
自席は2階L54番、右ブロックの右側どん詰まり。おまけに上は屋根(3階席の床部分)です。音響効果は決して良いとは言えない席です 会場はほぼ満席
オケは左奥にコントラバス、前に第1ヴァイオリン、右にチェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対向配置、高関健シフトをとります コンマスは水谷晃。チェロを見ると首席の伊藤武文嗣の隣に樋口泰世がスタンバイしています。このシフトは初めて見ました
定期公演ではあり得ない配置です。そこで思ったのは、東京交響楽団は、普段クラシック音楽を聴く習慣のない聴衆が多く集まる「都民芸術フェスティバル」を利用して、定期会員を増やすために首席でない美人を前面に立たせたのだな、ということです
言わば楽団のイメージ戦略です
今後、定期演奏会で同じシフトが見られるのなら彼女も本物です
ソリストの周防亮介が指揮者・高関健とともに登場します。周防は髪が長いので相変わらず女の子のように見えます 高関のタクトでパガニーニの「ヴァイオリン協奏曲第1番」が開始されます。この曲は”悪魔のヴァイオリン”パガニーニが自分自身の超絶技巧を誇るために作曲したもので、曲自体の魅力はそれ程ありません
周防は、見たとおりの素直でスマートな演奏を展開します 超絶技巧曲にも関わらず、顔をしかめて難しそうに演奏するようなことはありません。あくまでも冷静に淡々と演奏を進めます
パガニーニの曲は、ただただソリストの奏でる千変万化の音色に耳を傾けるしかありません。出てくる音の美しさは純粋そのものです
アンコール期待のカーテン・コールが5回ほど繰り返されましたが、周防はとうとうそれには応えませんでした あれ程の超絶技巧曲を通して演奏した後です。休ませてあげましょうよ
休憩後はベルリオーズ「幻想交響曲」です。この曲は生で何度も聴いていますが、まったく飽きません この曲が作曲されたのは1830年でベルリオーズが27歳の時でした。ベートーヴェンが死去したのが1827年のことなので、わずか3年後に「幻想交響曲」が生まれたことになります
ちょっと驚きますが、ちょうどこの境が古典派からロマン派への過渡期にあるということでしょう
この曲はベルリオーズ自身の実体験をもとにストーリーを設定して作曲したものです。「感受性が強く、想像力に溢れた若い芸術家が、恋の苦悩で阿片自殺を図る。彼は死に至らなかったかわりに、奇妙な夢を見る」という内容です
この曲で好きな部分は第2楽章「舞踏会」です。ハープ2台が華やかさを彩ります 第3楽章「野の風景」ではイングリッシュ・ホルンが奏でる牧童の笛に応えて、舞台裏からオーボエが聴こえます
この木管同士の会話は聴きものです
広い会場なので、舞台裏のオーボエはもう少し大きな音の方が良かったのではないかと思いました
第4楽章「断頭台への行進」で、聴いていてワクワクするのはブラスの咆哮もありますが、何と言ってもファゴットの刻むリズムです あれは堪りませんね。第5楽章「ワルプルギスの夜の夢」では、舞台袖で鐘が打ち鳴らされる中、グレゴリオ聖歌の「怒りの日」のメロディーが鳴り響き、ティンパ二と大太鼓が轟き渡るフィナーレが最高です
高関+東響はアンコールにベルリオーズの歌劇「ファウストの劫罰」から「ラコッツィ行進曲」を勇壮に演奏しました。ベルリオーズは小さな曲でも劇的ですね