人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

東京・春・音楽祭2015オープニング・コンサート「春が来た!」を聴く~読響メンバーの演奏で

2015年03月14日 08時00分37秒 | 日記

14日(土)。わが家に来てから157日目を迎え、昨日に続いて今日もおやつをもらえず、思い余ってプラケースを食べるモコタロです 

 

          

            プラケースは 段ボールに負けずにまずい!  固いし・・・

          

  閑話休題  

 

昨日のブログに、鳩山元首相が日本政府の制止を無視してクリミアを訪問したことに関連して「『最低でも国外』で隠遁生活を送ってほしい」と書きましたが、鳩山氏は日本国内で「パスポートを返納させるべきだ」という意見が出ていることに関連して、「没収されればクリミアに移住する可能性もある」と語ったそうです 親から受け継いだ莫大な財産があるから「海外移住」なんて気軽に言えるのでしょう。日本国民の一人として大歓迎したいと思いますが、クリミアの人はそれでいいのでしょうか? 何しろ相手は宇宙人ですよ 今度は「ロシアをウクライナに併合しろ」とか言い出すのではないかと心配です この問題が近い将来「う、暗いな」とならなければ良いのですが

 

  も一度、閑話休題  

 

昨夕、東京文化会館小ホールで「東京・春・音楽祭2015」のオープニング・コンサート「春が来た!~読響メンバーによる、春の訪れを祝うコンサート」を聴きました プログラムは①ヴィヴァルディ「ヴァイオリンのための協奏曲集”四季”」、②ヨハン・シュトラウスⅡ世「喜歌劇”こうもり”序曲」、③同「ピチカート・ポルカ」、④同「春の声」、⑤同「南国の薔薇」、⑥クライスラー「愛の悲しみ」、⑥同「ウィーン奇想曲」、⑦同「プニャー二の様式による前奏曲とアレグロ」です 演奏は小森谷巧をリーダーとする読売日本交響楽団のメンバー11人とチェンバロの廣澤麻美さんです

 

          

 

会場入り口でプログラムを受け取りましたが、その薄さにビックリしました 去年は200ページもある立派な総合プログラムが無料で配られていたのに、今回はA3サイズを半分に折っただけのあっけないほどの薄さです 

 

          

 

後で気が付いたのですが、昨年無料で配っていた200ページの総合プログラムは1冊500円で売っていました 昨年はこの音楽祭のコンサートに行くたびに分厚い総合プログラムをもらっていたので、主催者もずい分無駄なことをしているな、と思っていたのです むしろ今年の方が正常なのだと思います。という訳で1冊買い求めました

 

          

 

さて、会場内に入ってまたしてもビックリしました 何と半分しか埋まっていません。はっきり言ってこれには2つ原因があります。一つは、オープニング・コンサートにも関わらず、出演者がなかなか決まらなかったからです さらに言えば、昨年は前半に前橋汀子+都響メンバーによる「四季~春」ほか、後半がソプラノとメゾソプラノによる春に因んだ歌曲という内容で、一種の春らしい”華やかさ”があったのに対し、今年は一言で言えば読響の室内楽シリーズの延長線上のコンサートといった様相で、オープニングらしい華やかさが感じられないのです せめて服装だけでも春らしいものにするとか、考えた方が良かったのではないかと思います

さらに、なぜ読響に白羽の矢が立ったのかと言えば、私の考えではオーケストラの年間公演回数です 3月11日のtoraブログでご紹介した日本オーケスオラ連盟による在京オーケストラの年間公演回数を見ると、東フィルが331回、東響が156回、都響が145回であるのに比べ、公共放送NHKが背景にあるN響が112回、世界一の発行部数を誇る読売新聞が背景にある読響が102回と公演回数が少ないのです。要は経営基盤が安定しているオーケストラは公演回数が少なくてもやっていけるのです。音楽祭実行委員会としてはスケジュールの緩やかな読響やN響に声をかけるのは自然のことです 因みにN響は14日の「N響メンバーによる室内楽」、18日の「N響メンバーによる弦楽四重奏」に出演します

空席が目立つもう一つの原因は、入場料金が割高だということです 何でしょうか、S席6,200円、A席4,600円という高さは 外来オケの室内楽ではないのですよ これでは普通の人は聴きに来ないでしょう。私だって、通常であればS席を買いますが、今回はあまりの高さにA席を買いましたから

自席はM列11番、前の島の左ブロック右通路側です。拍手の中、読響のメンバーが登場します 最初のヴィヴァルディ「四季」はコンマスの小森谷巧がステージ中央に立ってヴァイオリンを弾きながら10人の弦楽メンバーとチェンバロを統率します 面白いと思ったのは、チェンバロの蓋が鏡になっていて、客席から演奏家の指使いが見えるようになっているのです わざわざこういう楽器を作ったのでしょうか?オリジナル楽器製作者の鏡ですね

出だしは好調です。流石は読響のコンマスです。小森谷のソロは安定感があります 「春」と「夏」をリードして演奏が終わると一旦引き揚げます。どうやら「秋」と「冬」は昨年アシスタント・コンサートマスターに就任したばかりの伝田正秀が務めるようです。小森谷がコンマス席に着き、伝田がステージ中央にスタンバイします 伝田のリードで「秋」が始まったとき、それまでの流れとまったく違う違和感を感じました どうもヴィヴラートをかけすぎている様子です。往年のカンポーリを目指しているのでしょうか 過剰は嫌味に変わります。しかも途中、音程が狂っていませんでしたか?? 残念ながらそれは「冬」でも変わりませんでした 私はこれまで何度となくヴィヴァルディの「四季」を生で聴いてきましたが、これほど残念な「四季」は聴いたことがありません コンマスとアシスタント・コンマスの違いを見せつけられた思いです

休憩後の第2部は「ウィーンの春」です。最初の曲はヨハン・シュトラウスⅡ世の喜歌劇「こうもり」序曲です 小森谷が箸より短いタクトを持ってセンターで指揮をとります これでオケのメンバーが思い通りに演奏しなかったら「箸にも棒にもかからない」演奏になりますが、幸い曲の内容に即した楽しい演奏でした 次の「ピチカート・ポルカ」では、小森谷はメンバーに背を向けてピチカートをリードします。これは揃っていました

次はクライスラーが3曲続きますが、伝田がセンターに立ってリードします。「ウィーン奇想曲」、「愛の悲しみ」「プニャー二の様式による前奏曲とアレグロ」を演奏しましたが、伝田のヴィヴラートはここでは生きていました 特に最後の曲は聴かせどころたっぷりの好演でした 名誉挽回ですね

プログラムの最後にヨハン・シュトラウスの「南国のばら」と「春の声」を指揮者なしで演奏し、拍手喝さいを浴びました この演奏は良かったと思います

アンコールには定番の「美しき青きドナウ」がダイジェストで演奏されました

今回の「オープニング・コンサート」は、はっきり言って準備不足です 料金設定も間違えています ただ、今回の音楽祭全体について言えば、その公演だけの簡単なプログラムを配布した上で、総合プログラムを有料化したことは無駄を排する意味で良かったと思います

 

          

コメント
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