人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

岡崎武志著「読書の腕前」を読む~本好きには共感できることの多い本

2015年03月20日 07時01分18秒 | 日記

20日(金)。わが家に来てから163日目を迎え、おやつがくるのをジッと待っているモコタロです 

 

          

           はやくおやつちょうだいよ~ 良い子にしてたんだからさ~

 

  閑話休題  

 

岡崎武志著「読書の腕前」(知恵の森文庫)を読み終わりました 岡崎武志は1957年大阪府生まれ。立命館大学卒業後、高校の国語講師、雑誌編集者を経てフリーライター・書評家として活躍中です 何年か前にNHKーBSで放映していた「週刊ブックレビュー」に時々ゲストで出演して本の解説をしていたちょび髭の岡崎氏を覚えています

 

          

 

これは、本が好きで好きでたまらない人が書いた本です 寝ながら、喫茶店で、電車の中で、バスの中で、トイレで、風呂で・・・・とにかく時間と場所を選ばずひたすら読むのです とにかく毎年3,000冊ずつ本が増えて行くというのですから尋常ではありません 本が好きな人なら、読みながら「うん、そうそう、分かる分かる・・・」と頷くこと請け合いです

読んでいていくつも共感することがあるのですが、「『本を読む時間がない』というのはウソ」というのはまったくその通りです

「あっ、これいいな」と思ったのは「読書の『特等席』」という見出しの文章です 青山南という人が『眺めたり触ったり』という著書の中で「とくに、バスの一人掛けの席に座っての読書、あれは最高だ その席が、運転手のすぐうしろの、つまり最前列の席だったら、うん、もう、この世の天国よ バスが来て、とんとんと乗り込んでって、その席が空いているのを発見したときの喜び あれにかわるものはない」と書いていて、それを読んだ岡崎氏は「いやはや、さてはや、世の中には同じような人がいるもんだ、と感心してしまった」と書いています

私は学生時代に、全共闘の生き残りが校舎を占拠したのに対し、大学側がロックアウトで対抗したため授業が無くなってしまった時、山手線に乗り込んで本を読んで1周したことがあります 1周で約1時間くらいだったように記憶しています。1周したって、乗った次の駅で降りれば最低料金で済むのです・・・・捕まらなければ 電車って適度に揺れるのが読書には最適なんですよね

それと同じようなことをバスでやろうという試みです 自宅マンション前の白山通りを走っているバスは池袋駅発浅草寿町行きなので、さしあたりこのバスに乗って浅草に行ってみるのもいいかもしれないと思っています 今のところコンサート中心の生活なので時間的な余裕がありませんが、いずれ会社を”卒業”したら是非実現しようと思います

 

  も一度、閑話休題  

 

昨日聴いたCDはアルド・チッコリーニ「ワルツ選集」です チッコリーニ(1925年8月15日~2015年2月1日)が87歳の時=2013年5月にパリで録音した演奏です

 

          

 

収録されているのは、ショパンの「華麗なるワルツ・イ短調」、ドビュッシー「レントよりも遅く」、シベリウス「悲しきワルツ」、ブラームス「ワルツ変イ長調」など馴染みの曲もありますが、シャブリエ「アルバムの綴り」、サティ「お前がほしい」、セヴラック「ロマンティック」、タイユフェール「ヴァルス・レント」といったほとんど無名の曲もあります その中で、サティの「お前がほしい」という曲は、メロディーを聴けば”ああ、あの曲か”と分かるほど有名でエスプリに満ちた曲です

 

          

 

チッコリーニはどの曲も慈しむように演奏していますが、チッコリーニの繊細な感性が選曲に現れています 第1曲目に収録されたシャブリエの「アルバムの綴り」を聴いた瞬間からチッコリーニの演奏のとりこになります どれもが名曲・名演奏で、何度でも繰り返し聴きたくなる気持ちを抑えられません このアルバムには、演奏している全13曲について、インタビューに答える形でチッコリーニのコメントが載っています。私にとって宝物の1枚になるでしょう タワーレコードでは2,471円(税抜き)で売っていました。自信をもってお薦めします

 

          

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする