6日(金)。わが家に来てから159日目を迎え、三寒四温の”温”に浸るモコタロです
ひなたぼっこは気持ちいいなあ もう春だよなぁ~
閑話休題
有給休暇がいっぱい余っているので、昨日は休暇を取って豊島税務署まで確定申告に行ってきました 昨年まで、少し出遅れて行ったため、かなり待たされた経験があるので、今年は早めに行きました。それでも手続きが終わるまで丸1時間はかかりました
昨年は「えっ、こんなに取られるの?」という驚きの『確定深刻』でしたが、今年はほんの少し戻った『確低申告』でした
毎年今ごろ申告に行っていますが面倒くさいですね
一旦自宅に戻って軽く昼食を取り、ベッドで寝っころがってCDを聴きながら新聞や本を読んで過ごしました CDは土曜日に東京フィルで聴くメンデルスゾーンの「交響曲第4番”イタリア”」で、オットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団の演奏です。クレンペラー大好きです
再び支度をして新宿に出かけました。まず、新宿ピカデリーに行き、METライブビューイング、オッフェンバック「ホフマン物語」の指定席を取りました 今週は土曜も日曜もコンサートの予定が入っているので、来週火曜日に休暇を取って観ることにしました。有給休暇まだまだ余ってるし
その後、日比谷に出て、日比谷公園の中にある「日比谷グリーンサロン」という名前のレストランでコーヒーを飲みながら本を読みました 雰囲気は学食のような食堂兼喫茶店でカジュアルな感じの店です。コーヒーは300円で、味はまともでした
その後、近くで軽い夕食を取ってPCビルに向かいました
も一度、閑話休題
という訳で、午後6時から当ビル10階ホールで開かれた日本記者クラブ主催の試写会「皆殺しのバラッド~メキシコ麻薬戦争の光と闇」を観ました 2000年代後半から現在に至るまで、12万人の犠牲者を生んだと言われるメキシコの麻薬戦争ですが、それは麻薬組織間だけでなく、軍や警察、さらには一般人も巻き込んでいると言われています
この映画はそうした”麻薬戦争”の中で警察官として戦う青年と、メキシコの麻薬王の武勇伝を歌にして歌い人気を集める歌手にスポットを当てて、メキシコの残酷な一面を描き出しています
アメリカとの国境の街、メキシコのシウダー・フアレスの警察官リチは、年間3,000件という膨大な数の殺人事件の捜査に追われています その都度、現場で証拠集めをしますが、ほとんどの事件はそのまま何の解決も見ないまま放置されます。麻薬組織から目を付けられると自分たちの命が狙われるからです
リチの同僚は彼らの報復に合い、次々と殺されていきます
リチのボスは麻薬組織から「お前が今の立場を辞任しなければ命はないぞ!」と宣告され、辞職してしまいます
それ程ひどい街でも、そこで生まれ育ったリチは警官を辞めようとしません
一方、ロサンゼルスの歌手エドガーは、メキシコの麻薬王たちの武勇伝を「ナルコ・コリード」という歌にして、北・中米の若者から熱狂的な人気を集めています その影響もあってか、若者たちは麻薬王を英雄視しています。エドガーも妻子のある身で、生活のため歌を売っているのです
この映画はドキュメンタリーですが、一番衝撃的な映像は、麻薬戦争の巻き添えになって息子を殺され、死体をバラバラに解体された青年の母親の慟哭です
「どうして何もしない息子が殺されなければならないんだ 大統領は何をやっているんだよ
息子を返してくれ
みんなどうして立ち上がらないんだ
誰がこんなことを許しているんだ
みんな声を出してくれ
」
ネットの動画に投稿されたというこの母親の訴えはメキシコの大統領やアメリカの若者たちに通じたのだろうか、と疑問が湧いてきます メキシコから密輸された麻薬は、ほとんどすべてが米国内で消費されており、15歳以上の42%が何らかの麻薬を使用したことがあると答えているのに対し、メキシコでは5.5%に過ぎないと言われています
ということは、メキシコ麻薬戦争はアメリカへの輸出を巡る大手の麻薬カルテル同士で展開されている殺し合いのことだと分かります
この映画はロバート・キャパ賞を受賞した戦場フォト・ジャーナリスト、シャウル・シュワルツが撮ったドキュメンタリーです メキシコに本当の平和が来るにはアメリカでの麻薬の消費を抑えるしかないということですが、残念ながらそれが出来ないのが現状のようです。映画を観終わって地下鉄の中で考えたのは「何だかんだ言っても日本は平和だよな
」ということでした